7/2「2011年日韓教科書問題シンポジウムin広島」報告

広島からの報告です。

7月2日(土)13:30から16:30「2011年日韓教科書問題シンポジウムin広島」
を広島市内で開催しました。

●基調報告
・5/24教科書ネット・ひろしまの呼びかけで「2011教科書採択問題広島県民ネットワ
ーク」を結成した
・県民ネットは7/1広島県教委、広島市教委、廿日市市教委、三次市教委に請願をした。
・歴史連帯は7/1広島県教委、広島市教委、廿日市市教委に要望書を手渡した。
・「ハルモニとともにする市民会(大邱市)」は姉妹都市である広島市の教委に要望書と
 大邱市の高校生からの署名1806筆を手渡した

●PPT「あなたはこんな危ない教科書を子どもに渡せますか?~子どもを「戦争する国」
の兵士にしないために~」を上映。大変好評でした。

●パネルディスカッション「歴史認識を深め互恵平等の隣国関係を築くために~領土問題
を巡るあるべき教科書記述とは~」
・パネラー イシンチョルさん(アジアの平和と歴史教育連帯共同運営委員長)
      内海隆男さん(教科書問題を考える市民ネットワーク・ひろしま)
・コーディネーター 柴田もゆるさん(教科書問題を考える市民ネットワーク・ひろしま)

●フロアから関連発言
         ○原発問題の視点から   
         ○ジェンダーの視点から   
         ○戦後補償問題の視点から(ともにする会・イインスンさん) 
         ○子どもの権利条約・人権の視点から
         ○沖縄問題の視点から
         
参加者は40人弱でしたが、領土ナショナリズムに振り回されず、隣国との友好を深める教
科書がふさわしいことを確認しました。さらにフロアから幾つかの観点からつくる会系教
科書の問題点の指摘があり、教科書問題について深く学び会える会になりました。

以下の行動提起をしました
(1)教育委員会へのはがき行動
(2)教育委員会への請願行動を広げる
(3)教育委員会傍聴
(4)採択や教育委員の危ない情報に対して県民ネットは必要な行動をする

******************************

2011年7月1日
広島市教育委員会
教育委員長 石井 眞治 様      
教育長 尾形 完治 様

2011教科書採択問題広島県民ネットワーク
 
教科書採択に関わる請願

連日の民主的な教育行政の推進に敬意を表します。私たちは子どもたちが日本国憲法や子どもの権利条約に守られて健やかに成長し、平和で幸せな社会を築いてほしいと願っています。
 さて、中学校の教科書採択が4月から始まっていますが、私たちはヒロシマの子どもたちがやがて地域社会や国際社会において持続する平和な社会の担い手となるのにふさわしい教科書を採択していただきたいと願っています。そのために、下記の視点を採用していただき、調査研究し、その調査資料を踏まえて公正に採択していただくよう次の通り請願します。
 とりわけ、歴史・公民の教科書については近隣諸国との平和的関係を維持発展させていくために適切な教科書が採択されるよう請願します。

<請願内容>
1,広島市の子どもたちのために、核兵器の廃絶と恒久平和の実現につながる教科書を選んでください。
①被爆の実相と核兵器の非人道性が認識できる内容となっていること
②核兵器によって自国の安全と平和を維持しようとする核抑止論を容認しない内容となっていること
③核兵器廃絶に向けた国際世論を高めるために、広島市(民)の果たすべき役割の大きさが認識できる内容であること
(請願理由)
 核兵器の廃絶は、人類の生存と安全にとって緊急で重要なテーマであり、広島市民の果たすべき役割は言うまでもありません。被爆県広島の行う教育目的として、核兵器の廃絶を担う子どもたちに育てることは重要な柱であるはずです。それ故、広島市の行う教科書選定は、「核兵器の廃絶と世界の恒久平和の実現に努力することは、現在に生きるわたしたちの責務である」と宣した「核兵器廃絶に関する広島県宣言」の趣旨が生かされるべきです。

2,広島市の子どもたちが、過去の戦争における日本の過ちと真摯に向き合えるような教科書を選んでください。
 ①「近隣のアジア諸国との間の近現代の歴史的事象の扱いに国際理解と国際協調の見地から    必要な配慮がされていること」という「近隣諸国条項」を尊重した内容となっていること
  ②日本の植民地支配や侵略戦争によって、アジア諸国民のかけがえのない命や生活が奪われたことがきちんと認識できる内容となっていること
  ③沖縄戦における「集団自決」が日本軍の強制によってもたらされたことが認識できる内容となっていること
(請願理由)
原爆という大量破壊兵器によって受けた被害も、侵略戦争や植民地支配によって与えた被害も、かけがえのない人々の命を奪った重みは同じです。原爆の非人道性を強調するだけではアジア諸国民の理解は得られません。日本がアジア諸国に与えた加害の事実や軍都広島が果たした役割をしっかり認識でき、その反省の上に立ってこそ、核兵器廃絶の訴えは国際社会に説得力をもつのです。
 2010年6月、国連子どもの権利委員会は「日本の歴史教科書においては、歴史的出来事に対する日本側の解釈しか記述されていないため、地域の異なる国々出身の子どもの相互理解が増進されていない」との勧告を出しています。また、沖縄戦における「集団自決」や住民虐殺が日本軍によってもたらされたことは、2011年4月22日の最高裁判決でも確定されています。
   自国の過ちに真摯に向き合うことは自虐的な教育ではなく、国際理解と国際協調にもとづくものであり、これからのアジア諸国民との平和と友好関係を築く上できわめて重要な内容なのです。

3,広島市の子どもたちが、領土問題を学ぶ上で、周辺国への不信や悪感情を高めないよう十分配慮し、慎重に扱っている教科書を選んでください。
  (請願理由)
「竹島・独島」「尖閣列島・魚釣島」など、領有権をめぐり周辺諸国との対立と緊張が高まっています。我が国が領有権を主張するのと同様に、相手の国にも領有権を主張する理由があります。その主張や背景には、過去の日本の植民地支配や侵略戦争の清算に関わる問題も存在するのです。
   領土問題は、両国政府間の冷静な話し合いによって解決すべき問題です。「相手の国が不法に占拠している」という一方的な記述のみを学ぶことは、子どもたちに周辺諸国への不信と悪感情をあおることにつながります。周辺諸国を敵視する感情が高まれば、困難な外交上の問題をねばり強く解決する姿勢ではなく、安易に武力の行使や戦争を容認する風潮を広げることにつながりかねません。これは、国際理解と国際協調の教育に反します。いたずらに対立を煽るような教科書を選ばないでください。

4,原子力発電の危険性を十分認識でき、原発に依存しない社会のあり方を見通せる教科書を選んでください。
  (請願理由)
   福島原発の事故は、地球的規模において深刻な放射能汚染をもたらしています。安全神話を流布し、防災安全対策を怠ってきた電力会社と国策として原発を積極推進してきた日本政府の責任は免れません。核に頼らないエネルギー政策の抜本的で早急な見直しが急務です。それが、二度と被爆(曝)者をださず、核のない社会を求めるヒロシマの願いなのです。 

5,貴教育委員会の教科書採択が公正で慎重に行われ、そのプロセスができるかぎり市民に公開できるようにしてください。
①調査員による教科用図書の調査研究の観点・視点を、採択前に公開すること。
  ②教育委員会での採択に関する会議の傍聴を認めること。
  ③教科用図書の採択に当たっては、教科用図書選定委員会からの答申を尊重し、かりそめにも答申とは無関係に、教育委員の判断による採択の決定は行わないこと。
  ④教育委員会の採択に関する会議録を、発言者名も含めて採択後速やかに公開すること。
  ⑤教科用図書選定委員会の議事録もすべて公開すること。
(請願理由)
「採択結果及び採択理由について」だけを公表するのではなく、採択の経過がわかるように市民に明らかにするのが時代の流れです。

**********************************
2011年7月1日
広島市教育委員会
委員長  石井 眞治  様
委 員  溝部 ちづ子 様
委 員  黒瀬 眞一郎 様
委 員  金谷 圭子  様
委 員  渡部 朋子  様 
教育長  尾形 完治  様


アジアの平和と歴史教育連帯

2012年度使用の中学校社会科教科書の採択に関する要望書

 教育にかかわる貴教育委員会の日頃のご活動に敬意を表します。

 「アジアの平和と歴史教育連帯」は韓国の民間の様々な領域で活動する64個の団体や数百名の個人会員で構成されており、2001年の創立当時から韓中日における歴史葛藤を乗り越え、真の友好関係と平和実現のための歴史認識の共有を目指して活動しています。

私たちは3月4日、貴委員会における今年の教科書採択にあたって、日本政府が国際社会に自ら約束した近隣諸国条項を尊重する教科書を採択するよう要望する要請書を提出しました。しかし、現在日本では2012年度に中学校で使用する教科書の検定が終わり、各地域で採択手続きが行われていることと思いますが、これまで戦争や植民地支配を美化し、ついには領土問題を媒介に愛国主義を煽ることにまで乗り出しはじめた教科書さえも採択の対象となっており、私たちは深刻な憂慮を禁じ得ません。

 第一に、2001年、2005年、2009年の時点で、すでに代表的な歴史わい曲教科書として烙印を押された「あぶない」教科書である自由社版と、その亜流である育鵬社版の教科書をそのまま容認している点であります。これらの教科書は既存の歴史わい曲をそのまま維持しています。例えば、これらの教科書は、中国での南京大虐殺事件当時に日本軍が犯した蛮行を認めず、あいまいに処理しています。また、日本軍「慰安婦」関連記述をなくし、朝鮮の女性たちが工場などに送られたと記述することで「慰安婦」動員の真実を隠蔽し、就業のために自ら出て行ったとの印象を引き出しています。1945年4月から展開された沖縄での戦闘に関連しては、当時、日本軍によって多くの地元の人々が「集団自決」に追い込まれた事実を隠蔽し、米軍に責任を転嫁しています。このことは侵略と加害の責任を正面から直視することなく、回避しようとする日本の右翼の歴史認識を露骨に表しています。

 第二に、「独島(竹島)」に対する日本政府の一方的な見解を社会科全教科まで拡大し、「韓国が不法占拠している」と記述することによって、日韓両国民の対立を増幅させています。そもそも「独島(竹島)」は、1904年から始まった日露戦争の真っ只中で、ロシア艦隊を監視するための望楼を建設するという軍事的目的から、1905年1月に日本政府が島根県への編入を急きょ閣議決定したものです。それは、日本が朝鮮を軍事占領し、実質的な支配下に置いていく状況のもとで、朝鮮全土の植民地化に先駆けて行なったものでした。そのため韓国では、「独島(竹島)」問題は単なる両国の領有権の対立の問題としてではなく、日本が朝鮮を植民地化していった一連の歴史的過程で生み出された問題として認識されています。つまり「独島(竹島)」問題は、日韓両国民にとって、侵略戦争と植民地支配の清算にかかわる問題でもあるといえます。それにもかかわらず、日本政府の見解だけを一方的に記述することにより、日本の子どもたちに友好国への悪感情と排外主義的なナショナリズムを植え付けることは、断じて許されることではありません。

私たちは、韓国と日本の子どもたちが真の友人関係を育み、アジアをはじめ国際社会の中で良識ある大人として、共に成長していくことを願っています。そのためには、お互いの社会において、排他的な愛国主義や国粋主義にとらわれるのではなく、隣国の人々を尊重し、戦争や葛藤を否定し、平和を肯定する教育を行っていくことが大切です。私たちは過去にしばられるためではなく、未来を共に開くために、事実に基づき共通の歴史認識を育む歴史教育が必要不可欠であると信じます。平和と人権を尊重し、歴史的な事実を正しく記述された教科書を通じて韓国と日本が真の隣人として共に生きる社会が築かれることを願っています。

韓国から見る広島は平和の都市として認識されています。広島は原爆の被害を受けたことにより、いっそう平和を念願し、戦争の恐ろしさと平和の大切さを伝えている都市として敬意を表します。
だからこそ、戦争の悲惨な事実がきちんと書かれ、むやみに両国の対立を煽ることにつながらない教科書を子どもたちに渡すべきだと思います。

 願わくば、貴委員会における今年の教科書採択にあたっては、隣国の人々の思いも踏まえながら、平和の視点に基づき、近隣諸国条項に則った、公正な選択をしてくださいますよう、強く要望します。

**********************************

2011年7月1日

広島市教育委員会 
委員長 石井眞治 様
教育長 尾形完治 様


 貴教育委員会の平素の活動に敬意を表します。
 去る3月、日本の東北地方で発生した地震と津波によって、言語に絶する苦労と被害にあわれた方々と犠牲者に、深くお悔やみと追悼の意を申し上げます。皆様が力を合わせて復興と安定を目指す姿意に敬意を表し、一日も早くこの災難が収まることをお祈り申し上げます。
 貴市とデグ(大邱)市は早くから姉妹都市を結んだ都市であり、様々な交流と協力を通じて信頼関係を結んできました。しかし、2012年から使用される中学校の教科書の採択に関連して、我々としては深く心配をせざるを得ません。現在、教科書の検定が終わり、採択手続きが行われていることと思いますが、戦争と植民地を美化し、領土問題を媒体にした愛国主義を煽動する教科書が採択の対象に含まれております。
 特に、2001年、2005年、2009年に亘って、代表的な歴史歪曲教科書としての烙印を押されている、「危ない」教科書である、自由社版と育鵬社版の教科書さえも検定に通っています。これらの教科書は日本軍「慰安婦」問題の記述をなくし、朝鮮の女性たちが工場などに送られたと記述することで、女性たちが就労のために自ら行ったかのような印象を与えております。
 これは、幼い頃に遠い他国に連れて行かれ、死と同様の苦痛を与えられてきた人々に対し、謝罪はもとより、また新たに彼女らの名誉を踏みにじり傷口に塩を塗りつける行為と何ら変わりありません。
 それにも拘らず、地震と津波による日本国民の痛みを分かち合うため、日本軍「慰安婦」の被害者でさえも募金に参加し、激励の言葉を伝えたことは、真の和解と友好の姿を我々に示してくれたと思います。
 「危ない」教科書のように、近隣国際条項とは正反対に戦争や植民地支配を美化する歴史認識は、これからもまた新たな戦争を起こそうとするかのように捉えられ、まるで時限爆弾のように「危険な」ものに感じます。
 我々は、韓国と日本の青少年たちが極東アジアの平和な未来を共に作っていくことを望んでいます。そのためには、歴史的な真実を受け止め、平和と人権を尊重する教科書を通じて教え、学ぶことが必要なのであります。
 貴教育委員会が、今年度の教科書採択に際し、韓国と日本が真に和解し、友好的な関係を結んでいけるような賢明な決定をしていただけるように望んでおります。


挺身隊ハルモニと共にする市民の会、平和統一大邱市民連帯、大邱KYC、大邱DPI、真言論大邱市民連帯、大邱慶北進歩連帯、大邱環境運動連合、6・15共同宣言実践大慶本部、大邱参与連帯、民族問題研究所大邱支部、真の保護者会、教授労働組合大邱慶北支部、ウリ福祉市民連合、全国教職員労働組合大邱支部、大邱女性会、大慶民主化運動継承事業会、大邱女性広場、人権実践市民行動  (各団体印省略)







        
スポンサーサイト
プロフィール

子どもたちに渡すな!あぶない教科書 大阪の会

Author:子どもたちに渡すな!あぶない教科書 大阪の会
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
カレンダー
04 | 2017/05 | 06
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -
カウンター
天気予報

-天気予報コム- -FC2-
検索フォーム
リンク