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教科書アンケート疑惑に関する大阪市外部監察チームの「報告書」に対する抗議声明

市教委の自己弁護を鵜呑みにし、真相究明の責任を放棄した教科書アンケート疑惑に関する
大阪市外部監察チームの「報告書」に強く抗議し、再調査を求める!
2017年3月7日
子どもたちに渡すな!あぶない教科書 大阪の会

 3月3日、大阪市での教科書アンケートの不正疑惑に対して大阪市外部監察チームが、「アンケートが採択に与えた影響はなかった」とする「報告書」を公表した。その内容は、教育委員会の自己弁護を鵜呑みにしたもので、私たちが3回に分けて提出したフジ住宅の関連資料はほとんど検討していない極めて不公正なものとなっている。昨年5月、大阪市議会・教育子ども委員会で可決された「大阪市教科書アンケートの不正疑惑の真相究明のための第三者委員会の設置を求める陳情書」が求めた真相究明を全く行っていない。究明を求める陳情書が採択されて1年。外部監察チームの調査が始まって半年。これだけ時間をかけて市教委の自己弁護に追随した外部監察チームの不公正と怠慢に厳しく抗議する。

(1)「報告書」は、2015年7月14日の教育委員協議会で育鵬社採択が「事実上内定」していたこと、教科書アンケートの自由記述欄の集計はこの時点で始まってもいなかったため、「アンケート結果が教科書採択に与えた影響はなかった」と結論づけた。
 しかし、「報告書」は、教科書アンケート疑惑の核心となる5月下旬から7月上旬にかけての2ヶ月間の動向が完全に抜け落ちている。この期間にフジ住宅(株)は、教科書アンケートのため大阪市内の教科書展示会に社員を大量動員していた。私たちは、膨大な「フジ住宅資料」を根拠に、フジ住宅(株)の方針決定に育鵬社が関わっており、その背景には大阪市教委内部からの情報があったと指摘したが、それらについて完全に無視したのであった。とくに昨年10月12日、私たちがその点を証拠づける資料を再度抽出整理して外部監察チームへ第3回分として提出した「フジ住宅内部資料・補充分」と「意見書」がどのように扱われたのか、強い疑念を持たざるを得ない。
 ただ、「報告書」がこのたび明らかにしたこと(市教委が5/26に、アンケートの実施を決定、7/2以降には集計を「直ちに」開始、やがて自由記述欄を大枠把握するに至った)ことと合わせると、7月2日以降14日に採択教科書を「内定」するまで10日以上の期間あり、この時期にアンケートの情報が教育委員へ様々な形で伝えられ、教科書の選定に大きな影響を与えた可能性を浮かび上がらせた。「報告書」は疑惑を更に深めたといえよう。再調査が必要である。

(2)2015年の採択当日(8/5)の教育委員会議において教育委員会事務局は、大森教育委員長(当時)に指示されて「育鵬社に肯定的な意見が7割」と教科書アンケートを報告し、大阪市民が圧倒的に育鵬社を支持しているかのような印象を与えた。このような採択会議における教科書アンケートの扱いは、大阪市の教科書採択でこれまで1度も行われたことがなく、他市町村でも例を見ない異例の措置であった。私たちは、だれが育鵬社の賛否数を集約するように指示をしたのか、だれが採択会議で報告するように決めたのか、強い疑念を持ってきた。
 「報告書」は、7月28日の教育委員協議会で、教科書アンケートの集約結果を数値報告することを事務局が提案したという。そして、教育委員もその提案を「是とし、具体的な方法論について事務局と協議を行った」とした。事務局の提案趣旨として「育鵬社が採択される可能性が高かったことを念頭に置いて、採択の結論とすでに実施したアンケートの結果が同様であったことを示すことにより、その採択内容についての理解が得られることが可能と考えたもの」と指摘している。このこと自体、育鵬社採択を正当化させるため意図的に教科書アンケートを利用したことであり、あたかも市民の多数が育鵬社採択を支持しているかのように印象づけるための恣意的運用そのものと言うべきである。大森委員長(当時)と委員会、また事務局の責任が問われなければならない。

(3)「調査報告書」では、フジ住宅(株)による組織的なアンケート動員について「フジ住宅においては、『アンケートが決め手となる』との認識を有していた」ことを認定し、その情報は「同社(育鵬社)からフジ住宅に対する働きかけの際に持ち出され、流布したものである可能性が高い」と指摘した。
 今回の「報告書」が本来究明すべきだった核心は、育鵬社に「アンケートが決め手となる」との教育委員しか知り得ない情報を誰が流したのか、という点であった。しかし「報告書」はいっさい踏み込んでいない。この点を解明するためには、まず第1に、教育委員・事務局職員への調査が不可欠だが、どこまで徹底して行われたか全く不明である。外部監察チームは、ヒアリング記録(聞き取った内容の全文、録音テープがあればそれも)を公開すべきである。それぬきに「教育委員会にこのような情報は存在しなかった」と結論づけることなど許されない。第2に、フジ住宅資料を基にしてフジ住宅(株)と育鵬社、日本教育再生機構への調査が必要であった。しかし、「報告書」は、外部監察チームは今井光郎フジ住宅会長への文書による質問と回答のみ、育鵬社と日本教育再生機構に対しては、調査すら行っていない。これでは真相究明と言えるものではない。外部監察チームは、依頼された最も肝心な調査を怠ったとしか言いようがない。

(4)「報告書」は、高尾教育委員(当時)の採択への関与について、「除斥原因については、その趣旨を達成できる範囲において限定的に解釈すべき」として、「『直接の利害関係』とは、字義どおり、その利害関係が直接的である場合に限定」されるとした。そして高尾委員について、採択当時「産経新聞社の嘱託業務アドバイザーではなかった」「すでに(育鵬社教科書を印刷する)サンケイ総合印刷の役員を退任している」として除斥事由に該当しないとした。さらには、日本教育再生機構は育鵬社とは「別法人」であり、「高尾委員は同機構の機関誌に投稿した経験を有するだけである」から「直接の利害関係者」ではなく除斥事由に該当しないとした。
 しかし、私たちは外部監察チームに対し、高尾委員は採択の始まる約1ヶ月前に産経新聞社嘱託業務アドバイザーを辞めたにすぎず、その経緯は極めて不自然であることを伝えている。また、日本教育再生機構は、形式的には育鵬社と「別法人」であるが、同機構の機関誌「教育再生」を読めば育鵬社と共に教科書を作成、発行、宣伝している共同事業者であることは一目瞭然である。外部監察チームが私たちの提出した資料に目を通し、日本教育再生機構と育鵬社の関係を調査したかどうか大いに疑問である。
 さらに、昨年6月20日、文科省は「義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律施行規則の一部を改正する省令等の公布、施行について」を各都道府県教育委員会等に通知している。その中では、「文部省初等中等教育局長通知(1964年2月14日)」で規定された「直接の利害関係を有する者」の範囲を拡大し、「個々の事案ごとに利害関係の有無について具体的に判断することが適当であること」と指摘した。形式的に採択時に関連企業・団体に所属していたかどうかだけでなく具体的に検討されなければならず、その点からも、外部監察チームの調査は極めて杜撰と言わなければならない。

(5)「報告書」は、大阪市教委が採択会場から市民を全て排除し、別会場で映像中継を行ったことについて「会場の公開を定めた法令の趣旨を損なうものではなかった」と結論づけた。外部監察チームは、育鵬社の採択を「事実上内定」しているなか採択会場内に傍聴席を設けるとすれば、「議事の円滑な進行が妨げられるおそれがある」とした大阪市教委の主張を全面的に採用したのである。これでは、市民の反対が予想されるときには、初めから市民の傍聴を認めないとした今回の判断にお墨付きを与えるものであり、前代未聞の許しがたい暴論である。
 
(6)くしくも今回の「報告書」は、大阪市の教科書採択が教育委員自身の「お好み」のみによって行われていたことを浮き彫りにした。まず教育委員自身が、教員等の「調査研究」を無視して「教育委員自身の見解に基づいて教科書を採択すべき」と考えており、「複数の教育委員会委員が、教科書選定委員会が作成する『調査の観点』や『答申』について、さほど重視していない、またはほぼ重視していないと述べた」ことも明らかにした。教育委員による異常な独断採択が行われていたのである。
 その上で、非公開の教育委員協議会で実質審議を行い「事実上内定」し、さらにその結論のみを市民に公開するため教育委員会議の細かいシナリオをアンケートの数値化を含め作っていた。このため「報告書」は、「結語」で「今後は、特に教科書採択に関する手続きについては、より一層丁寧かつ詳細な情報提供を行うことが望まれる。そして、そのような情報提供としては、単に法令上要求される範囲や、適法性を左右する情報だけに限ることなく、「第6」(高尾委員の疑惑)に検討したような関連事情も含めて、より幅広い事項について行うことが適切である」と指摘せざるをえなかった。大阪市教委は、市民から疑念を持たれた事柄について積極的に情報開示し、実質審議をしている教育委員協議会の公開(傍聴、会議録の公開)も行わなければならない。
         以上
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