泉佐野市教委への大阪の会からの要望書

7月15日に、大阪の会からも泉佐野市教委に要望書を提出しました。

2016年度使用教科書の採択に関する再要望書

子どもたちに渡すな!あぶない教科書 大阪の会

 2016年度から使用される中学校教科書の採択に向けて、貴教育委員会では採択活動が大詰めをむかえていることと思います。私たちは、子どもたちを戦争に導く育鵬社の歴史・公民教科書と自由社の歴史教科書が検定に合格し採択の対象になっていることに強い懸念を持っています。そこで貴教育委員会に教科書採択の公正確保の観点と、平和・人権・共生の教育を進める観点から以下の要望をします。

【1】日本教育再生機構(育鵬社の共同事業者)と深い関係にある千代松市長が教科書採択に一切関わらないようにしてください!

 貴教育委員会は、私たちが5月下旬に提出した「2016年度使用中学校教科書の採択に関する要望書」に対して、教科書採択について「市長とは『協議』をさせていただきます。」と回答しています。
 千代松市長は、2009~2010年に日本教育再生機構の泉佐野支部長をつとめており、市長になってからも2013年5月1日に日本教育再生機構泉佐野支部の集会において講演しています。千代松市長と日本教育再生機構が親密な関係にあることは明らかです。
 その日本教育再生機構は、育鵬社教科書そのものの作成を担い、機関誌「教育再生」の中で「教科書の作成、普及」に取り組む事業者と宣告しています。しかも、今年の4月下旬から育鵬社の歴史・公民教科書の「見本本」を注文販売まで始めており、育鵬社教科書の共同事業者として活発な活動をしています。この事実は、どんな形であれ千代松市長が教科書採択に関与することは、教科書発行共同事業者による採択活動への不公正な介入そのものとなります。貴教育委員会は、千代松市長を教科書採択に関わらせないように強く求めます。

【2】子どもたちを戦争へと導く育鵬社と自由社の歴史・公民教科書を採択しないでください!

 また、以下に指摘するように育鵬社の歴史・公民教科書には、重大な問題があり学校で使用するには不適切です。自由社の歴史・公民教科書も本質的には同じです。私たちは、貴教育委員会が育鵬社と自由社の歴史・公民教科書を採択しないように強く要望します。

①憲法違反の安倍「戦争法」を容認する育鵬社の教科書も憲法違反です。
 安倍政権による安全保障法案(=安倍「戦争法」)は、戦後日本が守り続けてきた「専守防衛」と憲法9条を根本から覆す、まさに憲法違反の法案として厳しい批判にさらされています。育鵬社教科書は、その安倍「戦争法」を積極的に容認し、政府の立場を宣伝する記述をしています。「平和主義と防衛」の項では、「戦後の日本の平和は、自衛隊の存在とともにアメリカ軍の抑止力に負うところも大きい」とし、「国防という自衛隊本来の任務を十分に果たすためには、現在の法律では有効な対応がむずかしい」と紹介しています。また「憲法改正」の項では「日本と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生した場合に、日本が必要最小限の範囲で実力を行使することは、憲法上許される」と、安倍「戦争法」を容認しています。憲法違反の記述をする育鵬社を採択することなどあってはなりません。
   
②育鵬社教科書は、安倍政権の広報誌のような教科書です。
 「公民」教科書には安倍首相の写真が15カ所で登場します。こんな特定の政治家を応援する教科書は、教育の中立性・公正性に反しており、教科書としてまったく不適切です。また、天皇の写真が11枚、神社・祭礼の写真が15枚もあります。日本の歴史・文化の中心に常に天皇がおり、神道こそ日本人のこころの拠り所であるという安倍首相と日本会議の主張がストレートに反映されています。天皇をここまで大きく取り上げるのは国民主権の原則に反しており、神道という特定の宗教を大きく取り上げるのは、多様な子どもが学ぶ公立学校の教科書としてふさわしくありません。

③育鵬社「歴史」教科書は、歴史を歪曲し、アジアの人々との友好関係を破壊します。
 「歴史」教科書は、アジア・太平洋戦争を「大東亜戦争」と呼び、ヨーロッパの植民地支配から「アジアの国々を解放」するための戦争だったと正当化しています。また、韓国併合についても韓国の「近代化」を進めたと記述し、植民地支配の実態を隠しています。このような教科書で学んだ子どもたちは、日本の侵略によって苦しめられた記憶を持つアジアの人々との友好関係を築くことは困難です。

④育鵬社「公民」教科書は、日本国憲法の3原則を歪曲・否定し、改憲へと導きます。
 「公民」教科書における憲法の扱いは他社とは大きく異なって、国家に役立つ人材をつくることを目的として、国民一人ひとりよりも国家を優先し、日本国憲法の精神を根本的に歪めています。
 国民主権の項目は「国民主権と天皇」となり、国民主権の説明よりも天皇の説明に重点を置いています。また、基本的人権を学ぶ項目でも、人権保障よりも人権の制限と国民の義務に重点を置いています。しかも「公共の福祉」を説明するときには、他社のように他人の人権を侵すことになる場合に人権が制限されるとするのではなく、国家・社会の秩序を守るために人権が制限されると書き、歯止めのない人権の制限を容認しています。
 そして、他社では数行しか記述がない「憲法改正」について2ページをあて、各国の憲法改正の回数の一覧表まで掲げ、改憲が必要という政治的主張を打ち出しています。まさに育鵬社教科書は日本国憲法をゆがめ、改憲へと誘導する憲法違反の教科書です。

⑤育鵬社教科書は、自己中心的な愛国心と排外主義を煽り、いじめ・ヘイトスピーチの温床をつくり出します。
 過去の侵略戦争における加害の事実を否定するだけでなく、ゆがんだ“日本人の誇り”を刷り込みます。「歴史」教科書の最後には、「わが国は過去の歴史を通じて、国民が一体感を持ち続け、勤勉で礼節を大事にしてきたため、さまざまな困難を克服し、世界でも珍しい安全で豊かな国になりました。」とまとめ、日本を傲慢にも「世界の中の大国」とまで記述しています。
 また、「公民」教科書では、領土問題で多様な見方は一切取り上げず日本政府が言うがままに「日本固有の領土」とか、他国が「不法に占拠」しているなどと書き、他国との対立を意図的に煽ります。
 大阪の学校には、在日韓国朝鮮人をはじめ多くの外国にルーツを持つ子どもたちが学校に通っています。育鵬社教科書は、多文化共生の教育でなく対立と差別の教育を推し進め、いじめやヘイトスピーチの温床をつくり出します。

2015年7月15日
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