2015年「戦争を肯定する教科書」の採択を許さない6.13愛知県民集会アピール

6月13日に行われた<2015年「戦争を肯定する教科書」の採択を許さない6.13愛知県民集会集会>で採択された、「2015年「戦争を肯定する教科書」の採択を許さない6.13愛知県民集会アピール」を紹介します。

2015年「戦争を肯定する教科書」の採択を許さない6.13愛知県民集会アピール

私たちは、「戦争を肯定する教科書」・「戦争をする国」の子どもをつくる教科書である『育鵬社』・『自由社』の「歴史」・「公民」教科書を採択させません!


本日、2015年6月13日、私たちは、愛知県教育会館において、<2015年「戦争を肯定する教科書」の採択を許さない愛知県民集会>を行いました。
私たちは、愛知県民のみなさんに、『育鵬社』「歴史」・「公民」教科書および『自由社』「歴史」・「公民」教科書の内容と本質を知って頂き、この夏の名古屋市教育委員会及び愛知県下各自治体教育委員会が、「戦争を肯定する教科書」・「戦争をする子どもをつくる教科書」である『育鵬社』・『自由社』の「歴史」・「公民」教科書が採択することのないように、名古屋市民と愛知県内各地のみなさんが、名古屋市教育委員会や愛知県内各自治体の教育委員会に働きかけて下さることを心から願っています。

1.文部科学省は、2015年4月6日、14年度中学校教科書の検定結果を公開しました。今回の検定は、2014年1月に政府見解に基づいて書くなど3点にわたって改悪された検定基準、同年3月に改悪された検定審査要項(検定審議会内規)にもとづいて行われました。この制度改悪が、今回の申請図書や検定結果にも大きな影響をもたらしています。私たちが、「戦争を肯定する教科書」と批判してきた『育鵬社』「歴史」・「公民」教科書と『自由社』「歴史」教科書が検定に合格しました。

2.「愛国心教育」を推進する安倍政権の意図を体現した『育鵬社』・『自由社』教科書は危険な教科書です。『育鵬社』の教科書に共通するのは、「戦争する国」の「戦争する子ども・国民づくり」のための教科書です。
『育鵬社』・『自由社』の「歴史」教科書は、①近代のすべての戦争の正当化・美化し、過去の侵略戦争・植民地支配の加害の事実を記述していません。②戦争を美しく感動的に描いています。③日本の歴史を、神々と天皇による建国、天皇中心の歴史として描いています。④日本の文化は世界一と教え、自己中心的な愛国心を刷り込むものです。⑤大日本帝国憲法・教育勅語を賛美しています。⑥日本国憲法を、「GHQによって押しつけられたもの」として否定しています。⑦民衆・女性・沖縄・アイヌなどの歴史を無視・軽視しています。⑧資料の扱いが、客観的で公正なものではなく、教科書としては不適格です。⑨歴史を学ぶ教科書として、歴史が変化した原因に関する考察・記述などがありません。⑩子どもたちが「考える歴史」ではなく、一方的な注入主義の教科書です。⑪「人物史」がすばらしいと宣伝しているが、偏った人選になっています。戦争を批判した人々、平和のために努力した人々は、とりあげられていません。

このように、『育鵬社』の歴史教科書は、歴史を「改ざん」したものであり、安倍政権の進める「戦争をする国」・「改憲」へ誘導するものであり、教科書としては不適格です。『自由社』教科書は、今回歴史教科書しか改訂しませんでしたが、『育鵬社』の教科書をいっそう極端にしたような内容です。

3.『育鵬社』「公民」教科書は、①人権よりも義務が大切と教えている。②国民の最大の義務は国防であると教えている。③安倍政権の進める原発を推進する。

4.『育鵬社』「公民」教科書は、安倍政権の広報誌のような教科書の内容です。安倍首相の写真が満載されています。こんな特定の政治家を応援する教科書
は、教育の中立性・公正性に反しており、教科書としてまったく不適切です。
天皇の写真が11枚、神社・祭礼の写真が15枚もあります。日本の歴史・文化の中心に常に天皇がおり、神道こそ日本人のこころの拠り所であるという安倍首相と日本会議の主張がストレートに反映されているのが『育鵬社』公民教科書です。天皇をここまで大きく取り上げるのは国民主権の原則に反しており、神道という特定の宗教を大きく取り上げるのは、多様な子どもが学ぶ公立学校の教科書としてふさわしくありません。

5.『育鵬社』「公民」教科書は、日本国憲法の3原則を歪曲・否定しています。
「公民」教科書のねらいは、「改憲」であり、子どもたちを「改憲」に誘導しています。「自民党改憲案」が、そのまま教科書の内容になっており、教科書として不適格です。①「国民主権」は、事実上、「天皇を戴く国家」「天皇=元首」をめざす内容です。②「基本的人権の尊重」は、西欧とは異なる「日本の人権」というとらえ方であり、人権の制限と義務の強調になっています。③「平和主義」は、軍事力によらない平和の実現ではなく、自衛隊・集団的自衛権および国防の義務を強調しています。④「権利・義務」については、「自民党改憲案」の内容が貫かれています。⑤「法の下の平等」は、男女性別役割分担、男らしさ・女らしさ、専業主婦、「男は外で働き、女は家を守る」、夫婦同姓などを強調しています。⑥「自由権」「政教分離の緩和」として、「社会全体の秩序や利益」による「自由の制限」などが記述され、「社会権」については、「国家のための教育」「公務員の労働基本権の制限」「外国人の社会権の否定」などが記述されています。⑦「国民の義務」として、国防義務、国旗・国歌尊重義務、憲法尊重義務が記述されています。⑧「統治機構」も、「天皇を一萩u椦シ紊砲、w)€ュ、国会・内閣の関係図」、「天皇の国事行為の強調」、「立憲君主制」の強調など、天皇中心となっています。⑨自民党の政策の宣伝となっており、教科書としては不適格です。例えば、沖縄・辺野古新基地建設の記述は、沖縄の人々の声を無視し、政府の主張のみが記述されています。「安保体制は不可欠」、「住民の負担軽減」、「辺野古への移設」などと記述されています。

6.『育鵬社』「公民」教科書は、人権への配慮がまったくない教科書です。
『育鵬社』「公民」教科書には「基本的人権の尊重」の項目のなかに、「権利の対立と合意」のコラムがありますが、そこでは「社会全体の秩序や利益を侵す場合には、個人の権利や自由の行使が制限されることもある」という例として、「大阪市の全職員への入れ墨調査」の新聞記事が取り上げられています。入れ墨調査はすでに裁判で人権侵害だと判決が出ています。「大阪都構想」5.17大阪市住民投票で敗れて政治家引退宣言をした橋下市長は「最高裁までや」と言っていますが、入れ墨調査は世論からきびしく批判されてきたものです。にもかかわらず、人権の制限の例として教科書に取り上げるのは不適切です。ここには検定意見がついていないので、文科省の検定そのものが問われます。
また、『育鵬社』「公民」教科書は少年犯罪には厳しく対処せよという姿勢で記述されており、「光市母子殺人事件」で被告(事件当時少年)の実名・顔写真を載せた新聞記事をそのまま掲載しました。これには検定意見がつき、育鵬社はぼかしを入れましたが、このほかにも中学三年生の顔写真を載せることの是非を考えさせようとしています。これは子どもでも重大犯罪を犯すと世間に顔をさらされると子どもを脅しているものであり、教育的ではありません。

7.福島原発事故への反省がなく相変らず原発推進の『育鵬社』「公民」教科書
「原発の見直し」の表題で、原発を推進しています。現行の『育鵬社』「公民」教科書では「原発は国策であるから国民は原発と共生しなければならない」と教える特集を組んでいましたが、今回この教材は削除されました。代わって登場したのが次の記述でした。「これからも、エネルギーの一部は原子力発電に頼らざるをえないかもしれません。しかし、今回の大津波被害の教訓を生かし、海岸沿いの低地の大型原子力発電所に頼るのではなく、原子力発電所の小型化や、地下設置もふくめて大幅な見直しが必要です。」これには検定意見がつき、『育鵬社』は次のように記述を修正しました。「私たちは今回の事故の教訓を生かし、原子力発電への依存をできるかぎり減らしつつ、放射性廃棄物の処理問題や火力発電所の効率化、安定して低コストにエネルギーを供給できるしくみ作り、地球温暖化対策などに取り組んでいかなければなりません。」
そして、修正の結果、『育鵬社』の原発記述は一見無難なものに変わりました。しかし、原発はやめないという安倍内閣の政策と同じであることに変わりはありません。いやもともと安倍内閣が進めたいことを正直に書いたのが『育鵬社』教科書でした。
しかし、教科書は福島や他地域に避難している子どもも使います。自分の受けた放射能被害が将来どのように表れるのかと怯えている子どもたちもいます。今なお、故郷に帰れない、家族がばらばらの生活を強いられている子どもたちに、しかも次の東海大地震や南海大地震がいつ来るかといわれているこの日本で、「原発を小型化し、地下に設置して受け入れよ」という記述をもともと書いていたのが『育鵬社』「公民」教科書だということを知って頂きたいと思います。

8.『育鵬社』「公民」教科書は、資料の扱いが恣意的で誘導的であり、以下に例示したように、公平ではなく教科書としては不適格です。
①憲法改正が多数を占める「読売新聞」の世論調査
②憲法改正の活発議論を望む自・民・維支持層(新聞名不記載)
③改憲推進・容認政党だけの選挙公約集・党首の写真(護憲政党は記載せず)
④女性差別の実態などが記載されず、ドイツ・イタリアで徴兵制が廃止されたことなども記載されていません。

名古屋市・愛知県内各地の教育委員会で、『育鵬社』「歴史」・「公民」教科書および『自由社』「歴史」・「公民」教科書を採択してはなりません。
私たちは、「戦争を肯定する教科書」・「戦争をする子ども・国民をつくる教科書」・「人権よりも義務を教える教科書」・「原発再稼働推進の教科書」である『育鵬社』「歴史」・「公民」教科書・『自由社』「歴史」・「公民」教科書は、子どもたちが学ぶ教科書としてまったくふさわしくないと考えます。

私たちは、名古屋市民と愛知県各地のみなさんに、『育鵬社』「歴史」・「公民」教科書および『自由社』「歴史」・「公民」教科書の内容と本質を知って頂き、このような教科書が採択されることのないように、名古屋市教育委員会や愛知県内各自治体の教育委員会に働きかけて下さることを心から願っています。
2015年6月13日
2015年「戦争を肯定する教科書」の採択を許さない愛知県民集会参加者一同
2015年「戦争を肯定する教科書」の採択を許さない愛知県実行委員会
子どもたちに「戦争を肯定する教科書」を渡さない市民の会


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