2014年大阪市小学校採択問題資料集

2014年大阪市小学校採択問題資料集

◇大阪市教委は、小中学校採択制度の抜本的改悪し、教育委員会の恣意的採択を強行!
◇来年度の中学校採択で「育鵬社」を採択するための地ならし!

                                 伊賀正浩
         子どもたちに渡すな!あぶない教科書 大阪の会     

 今年の小学校採択は、来年の中学校採択に向けた前哨戦でした。「つくる会」系グループは、小学校採択制度を改悪し、現場教員の調査研究を無視し教育委員会が独断で採択できる体制を強めようとしました。全国に先駆けて小学校採択制度を改悪したのが大阪市でした。大阪市教委は、昨年末に8採択地区あるこれまでの採択区を統合し全市1採択地区としていました。これらは大阪市を巨大な教科書市場とし、育鵬社を大量採択するための地ならしに他なりません。来年の中学校採択では、間違いなく横浜市と大阪市が最大の焦点となるでしょう。ここでは、今年の大阪市小学校採択のまとめをおこない、来年度の中学校採択で育鵬社を不採択にするための課題を考えていきたいと思います。

「資料集」は、PDFファイルで約3メガあります。
以下からダウンロードできます。ご活用ください。
https://www.data-box.jp/pdir/5dc594ca1f0f4a86a117bc8ceff03421

以下、はじめにより

 大阪市の小中学校採択制度の改悪には5つの特徴がありました。
 第1に、選定委員の人選に橋下市長の介入する根拠が制度化されたことです。今年の5月の教育委員会議で「教科書選定委員会規則」を新たに設け、選定委員について「次にあげる者のうちから教育委員会が市長の意見を聴いて任命」と明記し、選定委員の任命に市長が深く関わることとなりました。また、選定委員に区担当理事=橋下市長が選んだ公募区長も含まれることになりました。
 さらに採択後に公開された資料を見れば、学識経験者3名のうち2名が、「企業経営の観点からの人材育成」を専門とする人物でした。どのような基準で学識経験者の人選が行われたか、全く明らかにされていません。
 これらは、選定委員の人事を通した政治介入そのものであり、教科書採択における教育委員会の独立性を侵害する全国に例を見ない事態です。

 第2に、教科書の調査研究の観点(「調査の観点」)が、全面的に大阪教育条例、大阪市教育振興基本計画に従属することになったのです。大阪教育条例と大阪市教育振興計画は、どちらも橋下・維新の会の政治介入の産物です。教科書の評価は、どのような「調査の観点」を設定するかで大きく変わります。教科書の評価を左右する「調査の観点」までが、橋下市長の意向を反映することになったのです。例えば今年の社会科の「調査の観点」には、「我が国の郷土の伝統と文化を尊重し、国や郷土に対する理解と愛情を深めることができるように配慮されているか。」などが追加されました。これが来年もそのまま「調査の観点」となれば、育鵬社の評価が高くなることは必至です。首長の意向を反映して作成された教育振興基本計画に教科書採択を従属させるのは、新手の政治介入方式です。

 第3に、学校調査会を完全に空洞化させたことです。大阪市の2010年採択時には、すべての学校に学校調査会を設置し、すべての教員が調査員となり、すべての教科に渡って調査研究していました。学校調査は採択資料の中でも重視されていました。しかし、今年からは学校に学校調査会を設置するものの全教員が参加する必要が無く、全教科について調査する必要もなくなりました。しかも、各教科書会社ごとに文章で「特に優れている点」「特に工夫・配慮を要する点」を報告するだけであり、学校としての採択希望が分からないあいまいな報告となっていました。

 第4に、選定委員会「答申」についても候補の教科書を絞ったり順位付けすることをやめました。これは全国的な傾向です。このような「答申」では、教育委員による独断採択に道を開くことになります。

 第5に、橋下市長の意向により、次々公募で教育委員が任命され、ついには6名全員が橋下「教育改革」への支持者で占められる事態となったことです。選定委員会「答申」や審議過程を独自に分析すると、評価の高い教科書を読み取ることはできました。しかし、6名の教育委員は、それらの資料とは無関係に、最も高評価の日本文教ではなく、3番手の教育出版を恣意的採択したのです。特に社会については、領土問題と国旗・国歌記述を重視したことが明らかとなっています。

 大阪市では、選定委員会の人選についても、選定過程の「調査の観点」についても、最終的に採択を行う教育委員のメンバーについても、橋下市長の意向が強く反映する体制が作り上げられていました。選定委員会「答申」は教科書の優劣を比較したものではなくなり、教育委員のフリーハンドが強まりました。そして実際の採択でも、教育委員は「答申」さえ無視して恣意的に採択を行ったのです。
 前回の中学校採択(2011年)で大阪維新の会は、育鵬社を採択するように大阪市教委に要請を行っています。しかし、大阪市教委は、維新の会の要望をはねのけ、教員を中心とした公正で公正な調査研究と、その結果に基ずく採択を行いました。しかし、今回は、前回のような教育委員会の独立した採択環境は完全に崩されてしまい、橋下市長と維新の会の意向が多方面から反映されることとなっています。
 来年の中学校採択は極めて危険な状況です。厳しい状況の中でも、運動の展望を切り開くために今年の小学校採択を注視してきました。ぜひ、このまとめを読んでいただき、来年の大阪市の中学校採択で育鵬社を採択させない運動をどのようにつくっていけるか、議論をお願いしたいと思います。

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