教育委員会の恣意的採択となった大阪市小学校採択

8月12日、大阪市教育委員会議で小学校と高校の採択が行われました。まずは、小学校採択について報告したいと思います。来年の中学校採択に向けて極めて危険な状況が浮き彫りになりました。

■大阪市の小学校採択は、これまでの8採択地区を全市1採択地区化に変更して初めてのものでした。教科書会社からすれば、1教科について約11万冊のシェアとなる巨大市場ができたことになります。今回、教員の意見を一定尊重していた従来の採択制度を全面的に改悪するものとなりました。学校調査会と専門調査委員会の報告書は、全社にわたり「特に優れている点」と「特に工夫・配慮を要する点」を記述したものとなり、全く優劣がつかないものとなっています。それらを使ってまとめられた選定委員会「答申」も同様で、全く優劣のつかないものでした。これらに基づいて今日、教育委員会で採択が行われたのです。

■まず、大森教育委員長は、昨年高校採択で行った「附帯決議」に準じて、小学校採択も行うこと、従って「教育委員会は答申書を参考にしつつ、自ら調査研究を行い、教科用図書を選定する」ことを宣言して採択が始まりました。しかし、その言葉とは裏腹に、教育委員1名が欠席の上、小学校採択全体を通して発言した教育委員は3名のみでした。出席している後の2名は何一つ発言しませんでした。しかも、個々の教育委員の発言を聞けば、すでに事前に採択する教科書が決められており、それに導くための予定調和された発言ばかりでした。教育委員長が最後に、「○○社で異議はありませんか」と発言し、「異議なし」で採択となりました。多くの人が係わる調査研究と「答申」をどのようにふまえて採択を行っているのか、客観的な基準もデータも全くありませんでした。教科書採択の秘密性が高まり、教育委員の恣意的採択が著しく強められたという印象でした。教科書展示会での市民の意見の紹介も全くありませんでした。

■それでも教育委員の考えが垣間見れる場面もありました。それは社会科と地図の採択です。教育出版(社会)と帝国書院(地図)で、どちらも領土問題で「分かりやすい、ていねい」と評価され、採択となっていました。また教育出版は国歌・国旗の扱いもていねいだという意見が出されていました。また、地図の帝国書院は「我が国の領土領海」について地図だけでなくそこに国旗も載せていることが高く評価されていました。社会においては、領土記述と国旗国歌の記述が採択の重要な指標になっていることが明らかとなりました。
 また、各教育委員の発言は「大阪市の施策」「全国学力学習調査結果」との関係でどうか、ということにこだわる発言が随所に見られました。「大阪市の施策」とは橋下市長が主導した大阪市教育振興基本計画です。これに沿って採択を進めることを意識的に進めているようでした。

■今日を受けて選定委員会「答申」、専門調査委員会・学校調査会報告が公開となります。今後、これらの資料を公開させた上で、分析したいと思います。今日の教育委員会議で評価できるのは、傍聴希望者41名全員が傍聴できたことぐらいです。

■採択結果は、前回と比べて大幅に変わったものもあります。特に社会はここ何回かの採択で、すべての採択地区で日本文教でしたが、今回初めて教育出版となりました。

国語(東京書籍)
書写(日本文教)
社会(教育出版)
地図(帝国書院)
算数(東京書籍)
理科(啓林館)
生活(東京書籍)
音楽(教芸)
図工(日本文教)
家庭(開隆堂)
保健(学研)

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