2014年小学校・高等学校の教科書採択に関する要望・質問書(大阪市教委)

大阪市では、今年の高校採択と小学校採択のどちらもで重大な制度改悪を行おうとしています。
高校採択についても、昨年8月に採択された「附帯決議」に基づいて大きな制度変更が行われています。
学校からの選定をさせない、極めて重大な改悪です。

小学校採択方針は、これまで8採択地区にわかれていたものを全市1採択地区化してことによって大きく変更されています。
具体的には、
①選定委員会規則を定め、選定委員は「教育委員会が市長の意見を聴いて任命」と規定。しかも委員は、区担当理事=橋下市長が選んだ公募区長も含まれることになりました。人事を通した政治介入そのもの。
②調査の観点も大幅に変更。大阪教育条例、教育振興基本計画に従属。
③学校調査会の完全な空洞化。

などがねらわれています。
そこで、大阪の会として以下の要望・質問書を提出しました。

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2014年6月7日
大阪市教育委員会 大森不二雄教育委員長 様
             山本晋次教育長 様

2014年小学校・高等学校の教科書採択に関する要望・質問書

子どもたちに渡すな!あぶない教科書 大阪の会

 5月27日に大阪市教育委員会議が開かれ、今年度の小学校・高等学校の教科書採択方針が決定されました。小学校採択方針は、これまで8採択地区にわかれていたものを全市1採択地区化してことによって大きく変更されています。高校採択についても、昨年8月に採択された「附帯決議」に基づいて大きな制度変更が行われています。しかし、教育委員会議では、新たな採択方針によって、どのように採択が行われていくのか、その具体的な姿を全く示していません。私たちは、公平性・公正性・透明性が担保され、政治介入の余地のない教科書採択が行われるように以下の要望と質問書を提出します。貴教育委員会は、誠実に文書回答すると共に、以前から要望していた「応接」の場を早急に設定するように要求します。

【要望事項】

(小学校採択に関して)
1.今回新たに制定した「大阪市立義務教育諸学校教科用図書選定委員会規則」(以下、「選定委員会規則」)には、選定委員について「教育委員会が市長の意見を聴いて任命」と新たに規定した。市長の政治介入を制度化するこの条項を削除すること。

2.選定委員会は、専門調査会の「報告」を尊重して「答申」すること。

3.全学校に学校調査会を設置し、全教員が調査研究に携わる制度を維持すること。学校調査会「報告」を尊重して採択を行うこと。

(高等学校採択に関して)
1.昨年8月の「附帯決議」を撤回し、各学校に希望教科書を特定した「答申」をさせること。

2.各学校の「答申」を尊重した採択を行うこと。

【質問事項】

(小学校採択に関して)
1.国会での教育委員会制度改革の議論においても首長による教科書採択への介入には強い懸念が示されているところである。しかし、「選定委員会規則」の中では、選定委員は「教育委員会が市長の意見を聴いて任命」と規定し、さらには選定委員に公募区長を加えるとしている。これらは、人事を通した教科書採択への政治介入そのものである。これらの規定は、教育の「政治的中立性」に反すると考えるが、貴教育委員会の見解を明らかにせよ。

2.選定委員会「答申」は、どのような様式に基づいて行うのか。専門調調査会、学校調査会の調査研究報告が反映される形式になっているのか。

3.専門調査会の位置づけ、役割が不透明である。「選定委員会規則」には、全く規定されていない。どのような位置づけなのか明らかにせよ。また、その構成を明らかにせよ。

4.学校調査会の位置づけ、役割も不透明である。全学校に設置されるのか。全教員が調査員となるのか。学校調査会はどのような形式の「報告」をあげることになているのか。2010年小学校採択と同様に重視されると考えて良いか。

(高等学校採択に関して)
 5月27日の教育委員会議では「附帯決議」に基づいてどのように具体的な制度設計を行っているか、全く分からない。あまりにもズサン、無責任である。そこで「附帯決議」に即して具体的に質問する。

1.「附帯決議」には、「各学校に置く教科用図書選定調査会は、選定候補として2つ以上の教科用図書を答申書に記載し、それぞれの長所と短所を列記することとし、推薦順位や優劣は示さないものとする。」とあるとしている。
(1)教育委員は「推薦順位や優劣」がつけられていない選定候補の中からどのような基準と調査によって採択を行うのか。専門性の高い高校教科において、教育委員が十分な調査研究に基づき採択を行うことが可能か。
(2)採択が教育委員のお好みではなく、客観的基準と調査によってなされたことの説明責任をどのようにして果たすつもりか。

2.「附帯決議」には、「教育委員会は、答申書を参考にしつつ、自ら調査研究を行い、教科用図書を採択するものとする。」とある。しかし、教育委員による調査研究の仕方が全く不透明である。
(1)教育委員の「調査研究」期間を明らかにせよ。教育委員の調査方法を明らかにせよ。


(2)今年度採択対象になる教科書は977点である。その内、今年度新たに検定合格した教科書は71点である。教育委員の調査対象は、採択対象になる教科書すべてか。
(3)大阪市教委には、今年度検定合格した見本本が各1冊ずつしか届いていない。そのような中で、すべての教育委員がどのようにして「自ら調査研究」できるのか。しかも昨年4月に任命された西村委員は、昨年4月~12月まで教育委員会議の出席率が半分にも満たない(29回中13回しか出席していない)。このような状況で、すべての教育委員が責任を持て「調査研究」できると言えるのか。

3.「附帯決議」には、「各学校に置く教科用図書選定調査会による答申と教育委員会による採択の間に、これまで以上に十分な調査研究及び審議の時間を確保するものとする。」とある。5月27日の教育委員会議では、採択の流れとして7月中旬に「教育委員会へ答申」がなされ、7月下旬には教育委員会の採択が行われるとなっている。たった半月の間に、どのようにして「十分な調査研究及び審議の時間を確保」するつもりなのか。具体的に明らかにせよ。

    以上
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