大阪府教育庁に質問書を提出「森友学園疑惑の徹底究明を求めます!」
私たちは、3月14日に大阪府教育庁に改めて質問書を提出しました。
森友学園疑惑の徹底究明を求めます!
大阪府は一連の過程における自らの責任を明確にしてください。
3月10日、籠池泰典理事長は、豊中市で4月に開校を目指していた「瑞穂の國記念小學院」について、大阪府への設置認可の申請を取り下げました。しかし、籠池理事長は「府に再申請する」と言っており断念したわけではありません。また、籠池理事長はこの間の疑惑について誠実に答えず、森友学園に関わる疑惑・問題点は根本的には一切解決していません。認可申請の取り下げをもって幕引きをはかり、疑惑にふたをしてしまうことは到底許されません。
大阪府は、森友学園の要望に添い「私立小学校設置基準」を緩和したこと、私学審議会で条件付きであれ「認可適当」の答申を出したことなど、同小学校設置の許認可と開校推進に関わる経緯と責任の所在について、そのすべてを府民に明らかにしなければなりません。
私たちは、大阪府自らが森友学園疑惑を徹底究明し、同様のことが今後二度と起こらないようにするためにも、以下の質問書を提出します。3月中にこの質問に回答するとともに、私たちとの「協議」の場を設定するように求めます。
質問事項
【1】森友学園からの申請と再申請、および今後の措置について
(1)籠池理事長は、「瑞穂の國記念小學院」の設置申請を取り下げるとしながら「再びチャレンジする」「開校の延期だ」とも表明しています。記者会見等においても、虚偽申請など様々な疑惑について一切答えず、教育内容についても深刻な問題を抱えたままの森友学園が、再び小学校の設置申請を行うことなど許されません。私たちは、今後、森友学園が再申請しても受け付けるべきではないと考えます。貴庁の見解を求めます。
(2)貴庁は、「瑞穂の國記念小學院」の設置申請と森友学園に関わる様々な疑惑について、今後どのように調査し疑惑の解明を進めていくつもりですか。また、大阪府私学審議会に虚偽の契約書や報告がなされていた事実がすでに明らかとなっていますが、虚偽申請を行った森友学園に対してどのような措置をとることを考えていますか。
(3)これまで大阪府として森友学園に出した補助金・助成金の内訳と金額及び決定の経緯を明らかにしてください。
【2】大阪府私学審議会(私学審)が「認可適当」との答申を出したことについて
(1)2014年12月、私学審定例会で森友学園の認可を巡ってほとんどの委員から「計画性がない」「借り入れが今持っているものよりオーバーしている」「思想教育のような部分がある」等と懸念の声があがり、認可は「継続審議」で保留となりました。しかし、2015年1月27日の臨時会では急転して「認可適当」との結論が出されています。この場でも委員から「果たしてその数字は信憑性があるのか」「収支上ウルトラC以上のすごい実態」「ありえないような内容ばかり」「絵空事」等の疑念が出されています。にもかかわらず、私学課事務局が「財務は改善しつつあります」「収支はこういう見込み」などと森友学園の代弁をするかのような発言を行い、最終的に「認可適当」と決定しています。
結果的にも、この私学審の「認可適当」答申は誤った判断だったと言わざるを得ません。ここまで事態を拡大させた責任は、私学審と私学課事務局にあります。認可に至った経過とその責任を明らかにすべきだと考えます。私学審委員から「認可適当」とはし難いという見解が出されているにも関わらず、事務局から「財務は改善しつつある」等の見解を提出した根拠とその元となる資料及びその信憑性判断の根拠を具体的に明らかにしてください。また、2014年12月には「認可保留」となった案件が、なぜ翌月には「認可適当」となったのか、府民に納得のいく説明をしてください。
(2)「大阪府私立小学校審査基準」(「私立小審査基準」)には、小学校の設置認可には学校用地の確保が前提となっています。しかし、私学審が「認可適当」答申を出した段階では、まだ用地の確保ができていませんでした。
この点について2015年1月27日の私学審で、事務局は「双方(国と大阪府)で認可が下りることを前提で話を進めています」「条件付きで認可しかるべしとなりますと、国は契約に走ると、そういう手はずになっています」と発言し、用地が確保できていなくても「認可」をおろすことを前提で話をしています。なぜ、私学審は「審査基準」に反して「認可適当」としたのでしょうか。事務局は事前に国と大阪府が連携して認可に向けた調整を進めていると発言していますが、府と国のどの機関とどの機関がどのような内容で調整を進めていたのか、その経緯を明らかにしてください。
(3)2016年7月26日の私学審定例会議事録には、森友学園の私立小学校連盟への加盟に関し、それに反対していた私学審委員が「私がダメだということで、何度も(森友学園の)代理の方がお願いにこられました」「かなり強引」だったと述べています。これは私学審委員に対して森友学園側から働きかけがあったことを示す一例です。私学審での認可を巡る審議に関して森友学園側から委員個人への働きかけがどれだけあったのか調査し、その全てを明らかにしてください。
(4)そもそも、たった1ヶ月で「継続審議」が「認可適当」となったこと自体、背後で大きな力が動いたことは明らかです。この件に関して、私学課職員や私学審委員に対して政治家や首長筋から働きかけ・接触・問い合わせなどがあったかどうか、明らかにしてください。あったとしたら、その人物の名前を明らかにしてください。
(5)当時、土壌汚染の問題はどのように審議されたのでしょうか?また今後、私学審は、その問題を他の学校の認可等する際にも、どのようにチェックする体制を作るつもりなのでしょうか?
【3】大阪府が森友学園の要望を受け「私立小設置基準」の緩和を行ったことについて
(1)2011年9月頃、森友学園は、大阪府に借入金に関する学校設置認可基準の緩和を要望しました。この時点では、小学校設置に借入金を充てられるのは、すでに小中高校を設置している学校法人だけでした。森友学園は幼稚園しか運営しておらず、借入金による学校設置ができませんでした。2012年4月、大阪府は森友学園の要望に添い「設置基準」を緩和しました。2014年10月には、森友学園から設置申請が提出されました。「設置基準」の緩和に関する経過を全て明らかにしてください。
(2)私学課は、「他の都道府県に大阪府と同様の基準はほとんどない」(2017年2月28日読売新聞夕刊)と指摘し基準緩和を合理化しました。それでは、大阪府の新「設置基準」と同様の基準が明文化されている都道府県を教えてください。
(3)松井知事は、「私学にどんどん門を開いていくため、圧倒的に高かったハードルを見直した」(前載の読売新聞)と発言していますが、その後小学校設置申請を行ったのは森友学園だけでした。森友学園のために「設置基準」を緩和したとしか思えません。この件に関して、大阪府や私学審(委員個人も含む)に対して森友学園から働きかけがあったのでしょうか。また政治家からの働きかけはあったのでしょうか。
【4】森友学園が運営する塚本幼稚園で発覚している問題について
(1)塚本幼稚園では、教育勅語を重視し、「いま我が国の人々が忘れかけているこの事を、皆さんに思い出していただくために、塚本幼稚園では力を入れて教育しております。」とし、「毎朝の朝礼において、教育勅語の朗唱、国歌“君が代”を斉唱します。」としています。教育勅語は、明治以降、非民主主義と軍国主義教育の象徴であったものです。戦後、それらへの大きな反省のもと衆参両院で教育勅語の排除・失効が決議され、学校教育から抹消されてきました。貴庁は、塚本幼稚園が教育方針の中心に教育勅語を置き、子どもたちにはその暗唱と毎日の朗唱をさせていたことについてどのようにお考えですか。
(2)塚本幼稚園の運動会などで子どもたちに「安倍首相ガンバレ」「安保法制国会通過よかったです」等の「選手宣誓」をさせたことは、憲法及び教育基本法に違反すると考えますが、見解を聞かせてください。
(3)塚本幼稚園は、「邪な考え方を持った(名前は日本人なのですが)在日韓国人である支那人である」「日本人の顔をしてわが国に存在することが問題」などと記した民族差別文書を保護者に手渡しました。さらに、前回提出したDVDにあるように、運動会では、子どもたちに「大人の人たちは、日本が他の国に負けぬよう、尖閣列島・竹島・北方領土を守り、日本を悪者として扱っている、中国、韓国が、心改め、歴史で嘘を教えないよう、お願い致します。」と参観者に向かって「宣誓」させています。これは子どもたちに、訳もわからずヘイトスピーチを行わせていることにならないでしょうか。
これらの事例は、「ヘイトスピーチ対策法」及び大阪市「ヘイトスピーチ対処条例」に違反する配布物・行為そのものです。貴庁は、今年1月12日に塚本幼稚園からの聴取を行っています。貴庁の見解を聞かせてください。また、塚本幼稚園に対する聴取内容を公開してください。
(4)塚本幼稚園では、児童虐待が組織的に繰り返されていた疑いがあります。「おもらししたうんちを通園鞄に入れて持ち帰らせた」、「『私は赤ちゃんです』と申告しなければ替えのパンツを与えてもらえない」、「トイレの時間が定められており、自由に排泄できない」、「犬の匂いがついていることを理由に、弁当やカバンを捨てられた」といった事例が園児の保護者らから明らかにされています。これらは、明らかな児童虐待である考えますが、貴庁の見解をお聞かせください。また、松野文科大臣は、「大阪府に今どういった状況であるか報告を求めたい」としています。貴庁は、現在どのような調査を行っているのか、明らかにしてください。
以上
森友学園疑惑の徹底究明を求めます!
大阪府は一連の過程における自らの責任を明確にしてください。
3月10日、籠池泰典理事長は、豊中市で4月に開校を目指していた「瑞穂の國記念小學院」について、大阪府への設置認可の申請を取り下げました。しかし、籠池理事長は「府に再申請する」と言っており断念したわけではありません。また、籠池理事長はこの間の疑惑について誠実に答えず、森友学園に関わる疑惑・問題点は根本的には一切解決していません。認可申請の取り下げをもって幕引きをはかり、疑惑にふたをしてしまうことは到底許されません。
大阪府は、森友学園の要望に添い「私立小学校設置基準」を緩和したこと、私学審議会で条件付きであれ「認可適当」の答申を出したことなど、同小学校設置の許認可と開校推進に関わる経緯と責任の所在について、そのすべてを府民に明らかにしなければなりません。
私たちは、大阪府自らが森友学園疑惑を徹底究明し、同様のことが今後二度と起こらないようにするためにも、以下の質問書を提出します。3月中にこの質問に回答するとともに、私たちとの「協議」の場を設定するように求めます。
質問事項
【1】森友学園からの申請と再申請、および今後の措置について
(1)籠池理事長は、「瑞穂の國記念小學院」の設置申請を取り下げるとしながら「再びチャレンジする」「開校の延期だ」とも表明しています。記者会見等においても、虚偽申請など様々な疑惑について一切答えず、教育内容についても深刻な問題を抱えたままの森友学園が、再び小学校の設置申請を行うことなど許されません。私たちは、今後、森友学園が再申請しても受け付けるべきではないと考えます。貴庁の見解を求めます。
(2)貴庁は、「瑞穂の國記念小學院」の設置申請と森友学園に関わる様々な疑惑について、今後どのように調査し疑惑の解明を進めていくつもりですか。また、大阪府私学審議会に虚偽の契約書や報告がなされていた事実がすでに明らかとなっていますが、虚偽申請を行った森友学園に対してどのような措置をとることを考えていますか。
(3)これまで大阪府として森友学園に出した補助金・助成金の内訳と金額及び決定の経緯を明らかにしてください。
【2】大阪府私学審議会(私学審)が「認可適当」との答申を出したことについて
(1)2014年12月、私学審定例会で森友学園の認可を巡ってほとんどの委員から「計画性がない」「借り入れが今持っているものよりオーバーしている」「思想教育のような部分がある」等と懸念の声があがり、認可は「継続審議」で保留となりました。しかし、2015年1月27日の臨時会では急転して「認可適当」との結論が出されています。この場でも委員から「果たしてその数字は信憑性があるのか」「収支上ウルトラC以上のすごい実態」「ありえないような内容ばかり」「絵空事」等の疑念が出されています。にもかかわらず、私学課事務局が「財務は改善しつつあります」「収支はこういう見込み」などと森友学園の代弁をするかのような発言を行い、最終的に「認可適当」と決定しています。
結果的にも、この私学審の「認可適当」答申は誤った判断だったと言わざるを得ません。ここまで事態を拡大させた責任は、私学審と私学課事務局にあります。認可に至った経過とその責任を明らかにすべきだと考えます。私学審委員から「認可適当」とはし難いという見解が出されているにも関わらず、事務局から「財務は改善しつつある」等の見解を提出した根拠とその元となる資料及びその信憑性判断の根拠を具体的に明らかにしてください。また、2014年12月には「認可保留」となった案件が、なぜ翌月には「認可適当」となったのか、府民に納得のいく説明をしてください。
(2)「大阪府私立小学校審査基準」(「私立小審査基準」)には、小学校の設置認可には学校用地の確保が前提となっています。しかし、私学審が「認可適当」答申を出した段階では、まだ用地の確保ができていませんでした。
この点について2015年1月27日の私学審で、事務局は「双方(国と大阪府)で認可が下りることを前提で話を進めています」「条件付きで認可しかるべしとなりますと、国は契約に走ると、そういう手はずになっています」と発言し、用地が確保できていなくても「認可」をおろすことを前提で話をしています。なぜ、私学審は「審査基準」に反して「認可適当」としたのでしょうか。事務局は事前に国と大阪府が連携して認可に向けた調整を進めていると発言していますが、府と国のどの機関とどの機関がどのような内容で調整を進めていたのか、その経緯を明らかにしてください。
(3)2016年7月26日の私学審定例会議事録には、森友学園の私立小学校連盟への加盟に関し、それに反対していた私学審委員が「私がダメだということで、何度も(森友学園の)代理の方がお願いにこられました」「かなり強引」だったと述べています。これは私学審委員に対して森友学園側から働きかけがあったことを示す一例です。私学審での認可を巡る審議に関して森友学園側から委員個人への働きかけがどれだけあったのか調査し、その全てを明らかにしてください。
(4)そもそも、たった1ヶ月で「継続審議」が「認可適当」となったこと自体、背後で大きな力が動いたことは明らかです。この件に関して、私学課職員や私学審委員に対して政治家や首長筋から働きかけ・接触・問い合わせなどがあったかどうか、明らかにしてください。あったとしたら、その人物の名前を明らかにしてください。
(5)当時、土壌汚染の問題はどのように審議されたのでしょうか?また今後、私学審は、その問題を他の学校の認可等する際にも、どのようにチェックする体制を作るつもりなのでしょうか?
【3】大阪府が森友学園の要望を受け「私立小設置基準」の緩和を行ったことについて
(1)2011年9月頃、森友学園は、大阪府に借入金に関する学校設置認可基準の緩和を要望しました。この時点では、小学校設置に借入金を充てられるのは、すでに小中高校を設置している学校法人だけでした。森友学園は幼稚園しか運営しておらず、借入金による学校設置ができませんでした。2012年4月、大阪府は森友学園の要望に添い「設置基準」を緩和しました。2014年10月には、森友学園から設置申請が提出されました。「設置基準」の緩和に関する経過を全て明らかにしてください。
(2)私学課は、「他の都道府県に大阪府と同様の基準はほとんどない」(2017年2月28日読売新聞夕刊)と指摘し基準緩和を合理化しました。それでは、大阪府の新「設置基準」と同様の基準が明文化されている都道府県を教えてください。
(3)松井知事は、「私学にどんどん門を開いていくため、圧倒的に高かったハードルを見直した」(前載の読売新聞)と発言していますが、その後小学校設置申請を行ったのは森友学園だけでした。森友学園のために「設置基準」を緩和したとしか思えません。この件に関して、大阪府や私学審(委員個人も含む)に対して森友学園から働きかけがあったのでしょうか。また政治家からの働きかけはあったのでしょうか。
【4】森友学園が運営する塚本幼稚園で発覚している問題について
(1)塚本幼稚園では、教育勅語を重視し、「いま我が国の人々が忘れかけているこの事を、皆さんに思い出していただくために、塚本幼稚園では力を入れて教育しております。」とし、「毎朝の朝礼において、教育勅語の朗唱、国歌“君が代”を斉唱します。」としています。教育勅語は、明治以降、非民主主義と軍国主義教育の象徴であったものです。戦後、それらへの大きな反省のもと衆参両院で教育勅語の排除・失効が決議され、学校教育から抹消されてきました。貴庁は、塚本幼稚園が教育方針の中心に教育勅語を置き、子どもたちにはその暗唱と毎日の朗唱をさせていたことについてどのようにお考えですか。
(2)塚本幼稚園の運動会などで子どもたちに「安倍首相ガンバレ」「安保法制国会通過よかったです」等の「選手宣誓」をさせたことは、憲法及び教育基本法に違反すると考えますが、見解を聞かせてください。
(3)塚本幼稚園は、「邪な考え方を持った(名前は日本人なのですが)在日韓国人である支那人である」「日本人の顔をしてわが国に存在することが問題」などと記した民族差別文書を保護者に手渡しました。さらに、前回提出したDVDにあるように、運動会では、子どもたちに「大人の人たちは、日本が他の国に負けぬよう、尖閣列島・竹島・北方領土を守り、日本を悪者として扱っている、中国、韓国が、心改め、歴史で嘘を教えないよう、お願い致します。」と参観者に向かって「宣誓」させています。これは子どもたちに、訳もわからずヘイトスピーチを行わせていることにならないでしょうか。
これらの事例は、「ヘイトスピーチ対策法」及び大阪市「ヘイトスピーチ対処条例」に違反する配布物・行為そのものです。貴庁は、今年1月12日に塚本幼稚園からの聴取を行っています。貴庁の見解を聞かせてください。また、塚本幼稚園に対する聴取内容を公開してください。
(4)塚本幼稚園では、児童虐待が組織的に繰り返されていた疑いがあります。「おもらししたうんちを通園鞄に入れて持ち帰らせた」、「『私は赤ちゃんです』と申告しなければ替えのパンツを与えてもらえない」、「トイレの時間が定められており、自由に排泄できない」、「犬の匂いがついていることを理由に、弁当やカバンを捨てられた」といった事例が園児の保護者らから明らかにされています。これらは、明らかな児童虐待である考えますが、貴庁の見解をお聞かせください。また、松野文科大臣は、「大阪府に今どういった状況であるか報告を求めたい」としています。貴庁は、現在どのような調査を行っているのか、明らかにしてください。
以上
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