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5/22 大阪市議会教育子ども委員会の傍聴を!

■5月9日、大阪市教育委員会議で2015年の育鵬社教科書採択の不正をめぐって私たちが追及してきた問題点のいくつかが改善されるという画期的な成果を得ました。
・教育委員には審議との「利害関係」についての規定があるが、教科書採択は特別な
ので選定委員同様「誓約書」を取る。
・採択会議は、直接傍聴の方向で進める。
・調査報告、選定員会「答申」では、「特に優れた点」と「配慮を要する点」の両方
が明らかになるものにする。
・できるだけオープンな場で議論する。
・市民アンケートの集計の仕方についても数を強調しない
などです。

■大阪の会では、次の大阪市議会に向けて、下記の陳情書を提出しました。教育委員会での議論を踏まえて大阪市議会でさらに採択制度の改善が進むように働きかけを強めます。

次の大阪市議会教育子ども委員会で下記の陳情書が審議されます。多くの皆さんの傍聴をお願いします。

■□■□■□■□■□■□■□■□■□
大阪市議会教育子ども委員会の傍聴を!
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■日時 5月22日(月) 13時~
■傍聴受付場所 大阪市役所P1階傍聴受付 
  傍聴を希望する方は、委員会開会予定時刻の30分前から先着順

****************************

大阪市の教科書採択方式の改善に関する陳情書

[陳情趣旨]

本年 3 月 3 日に出された「教科書採択についての外部監察チームの報告書」(以下「報告書」) に対し、3 月 21 日の教育子ども委員会において厳しい批判がなされました。「大山鳴動して肩透 かし」「不正があぶり出せなかった、疑惑が残った」「極めて不十分、部分的な報告書だ」と。 とくに「報告書」に一番求められていた大阪市教育委員会関係者と育鵬社・フジ住宅との癒着 疑惑に関し真相の究明がなされておらず、肝心の育鵬社には問い合わせすらしていないことへの 厳しい判断がなされました。 また、教科書の採択においては、事前の調査報告書や選定委員会答申がまったく参考にされて いなかったこと、教育委員協議会という非公開の場で教科書の選定と採択が実質上決定されていたこと、育鵬社の教科書採択を正当化するため市民アンケートが不正に利用されたこと、さらに 採択区が 1 区にされたことが不正の温床になっていることの改善も求められました。 本年度は小学校道徳教科書の採択がおこなわれ、これから毎年のように教科書の採択がおこな われます。そのため昨年の 12 月 7 日の教育子ども委員会において、「1.教科書採択に関する倫 理規定を策定すること」「2.採択区を現在の 1 区から複数区に変更すること」「3.教科書採択 会議の市民の傍聴を最大限保障すること」について、すでに陳情を採択していただきました。こ の実施について点検していただくとともに、この間の議会における審議をふまえ、採択方式の改 善にむけ、さらに以下の点をご検討ください。

(1) 育鵬社の不法な採択工作の調査について フジ住宅による市民アンケートの水増しが育鵬社からの情報にもとづいておこなわれて いたことは「報告書」でも指摘されました。しかし外部監察チームは、育鵬社による工作 がどこからの情報に基づくものか、大阪市教委の関係者がそこに関与していないかなどに つき、同社への調査をしておらず、何ら疑惑は解明されていません。当時の馳文科大臣は 「育鵬社に猛省を促す」「大阪市教委から依頼があれば育鵬社に事実確認など対応する」と表明しています。市教委として文科省に、その点での調査を正式に依頼するように求め ます。

(2) 教科書の採択審議における調査報告や選定委員会答申の取扱いについて 3 月21 日の審議でも指摘されたように、教育委員のみが独断で採択教科書を決めるのではなく、教育委員会の審議の公正さを担保するため、時間をかけて専門的観点から作
成さ れた調査報告や選定委員会答申を参考にした上で採択する方式を確立することを求めます。

(3) 教科書選定委員会の議事録の作成と公開について 大阪市では教科書選定委員会の議事録がきちんと作成されておらず、極めて簡単なメモ程 度のものしか公開されていません。このため選定委員会は教育委員会での採択審議のもと になる「答申」を作成する極めて重要な任務を与えられているにもかかわらず、審議の内 容が十分明確になっていません。他市では教育委員会議同様にしっかりした議事録が作成され、公開もされています。この点で大阪市の改善を求めます。

(4) 教育委員会議の透明性の確保について 「報告書」においても指摘されていたように、一昨年の採択においては、非公開の教育委 員協議会で実質的に教科書の採択が決定され、公開される教育委員会議は、作られた台本 によって進行する形骸化した会議に堕していました。今後は非公開の会議を極力減らし、 教育委員協議会についても、少なくとも議事録を作成しておくよう求めます。

[陳情項目]

1.育鵬社の教科書採択工作についての調査を、市教委は文科省に依頼してください。
2.調査報告や選定委員会答申を参考にした上で教科書を採択するようにしてください。
3.教科書選定委員会のきちんとした議事録を作成し、公開してください。
4.教育委員協議会のきちんとした議事録を必ず作成してください。

以上
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大阪市外部監察チームの報告書で明らかとなった教科書採択の問題点を問う質問書を提出!

2015年5月から7月にかけての大阪市での教育委員協議会での配付資料と議事録が公開されました。墨塗りも多くて、読めない部分もたくさんありますが、外部監察チームの報告書とあわせて読めば、いくつも問題点を指摘することができます。今年度の道徳教科書採択に際して、採択制度の改善を求める交渉に役立てるために大阪市教委に新たな質問書を提出しました。

*****************************
2017年5月4日
大阪市教育委員会
山本晋次教育長 様

外部監察チームの報告書で明らかとなった教科書採択の問題点を問う質問書

子どもたちに渡すな!あぶない教科書 大阪の会

 3月3日、「教科書採択についての外部監察チームの報告書」(以下「報告書」)が公表されました。「報告書」では、教育委員会と育鵬社との癒着疑惑に関する真相究明がなされませんでしたが、育鵬社採択に至る教科書採択過程に重大な問題点があることを浮き彫りにしました。
 本年度は小学校道徳教科書の採択がおこなわれ、今後は毎年のように教科書の採択がおこなわれます。「報告書」によって明らかとなった事実を踏まえ、公正・公平という採択の原則にのっとり、採択方式の抜本的改善を早急に進めるように求めます。そのために以下の質問書を提出します。早急な回答と「協議」の場の設定を求めます。

質問書

(1)「報告書」では、7月14日の教育委員協議会において「歴史分野については育鵬社を採択することが、委員間において確認」され、公民分野においても「採択教科書として育鵬社、補助教材として日文、をそれぞれ選定することについて、委員会の共通認識が形成された」ことが初めて明らかとなりました。21日、28日の教育委員協議会で、「育鵬社を採択することを前提」として協議がなされていることを考えると、14日の教育委員協議会で育鵬社採択を「事実上内定」していたと言えます。しかし、教科用図書選定委員会(以下、「選定委員会」)の「答申」は、7月15日に提出されています。つまり貴教育委員会は、選定委員会「答申」が出される前に事実上採択教科書を決めていました。これは幅広い「調査研究」を前提とする公平で公正な採択に反すると考えますが、見解を聞かせてください。

(2)「報告書」では、「複数の教育委員会委員が、教科書選定委員会が作成する『調査の観点』や『答申』について、さほど重視していない、またはほぼ重視していないと述べた」と指摘しています。2015年4月22日の文部科学委員会で下村文科大臣(当時)は、「(教科書採択は)教員や保護者を初めとする調査員による綿密な調査研究を行った上で、適切に行われる必要がある」と述べています。大阪市教育委員による「調査の観点」「答申」無視の姿勢は、文科大臣の答弁にも反していると考えますが、見解を聞かせてください。

(3)「報告書」では、非公開の教育委員協議会で採択教科書を「事実上内定」していたことを指摘しました。7月14日の教育委員協議会では、教育委員は公開の採択会議の「シナリオは作らねばならない」とし、7月21日、28日の教育委員協議会で「教育委員会議手持ちメモ」が作成されています。7月21日、28日には、公開の教育委員会議も開催されていますが、教科書採択に関しては一切議論されていません。8月5日の公開の教育委員会議は、「シナリオ」に沿って進められ、実質的な審議は教育委員協議会で行われていたことが明らかとなりました。
 貴教育委員会は、教育委員協議会を「教育施策等に関する意見交換や議案についての事前の調査・研究などを行う」(大阪市教育員会HPより)と位置づけています。上記の教育委員協議会の実態は、「意見交換」や「事前の調査・研究」の枠を大幅に踏み越えて実質的な審議を行っており、市民に公開しないまま進めたことは明白です。
 貴教育委員会は、非公開の教育委員協議会で、採択教科書を「事実上内定」していたことをどのように考えているか、見解を明らかにしてください。今後も教育委員協議会をこのように運用するのであれば、会議を公開し、議事録を作成することが必要だと考えますが、あわせて見解を明らかにしてください。

(4)「報告書」では、貴教育委員会は育鵬社を「内定」した7月14日以降に教科書アンケートの自由記述欄の集計を開始したことを明らかにしました。集計の動機として「アンケート結果においても育鵬社が支持されていると公開の場で示すことで、その採択内容についての理解が得られていることを示すことが可能」と考えたからだと指摘しています。これらは、あらかじめ「内定」した採択結果を正当化するために恣意的な集計を行ったことを示しています。貴教育委員会は、これらの「報告書」の指摘をどのように受け止めているか、見解を明らかにしてください。

(5)「報告書」では、事務局は7月28日の教育委員協議会に「自由記述欄における育鵬社に関する賛否」(教科書センターごとに集約)の一覧表を提出し、教育委員会議で「発表」することを提案したとしています。しかし、貴教育委員会は、2016年10月14日の私たちとの「協議」で7月31日にアンケート集約作業を終了し、8月1日か2日に教育委員会議に集約結果を提出することを決めたと答弁しました。「報告書」の記述と私たちの「協議」での発言は明らかに食い違っています。「報告書」を前提にすれば、貴教育委員会は私たちとの「協議」で虚偽発言をしたことになります。見解を明らかにしてください。

(6)「報告書」は、フジ住宅による教科書アンケートの水増しが育鵬社からの情報にもとづいておこなわれていた「可能性が高い」と指摘しました。この指摘を踏まえるならば、育鵬社を含めた徹底した調査が必要であると考えます。貴教育委員会は、「報告書」のこの指摘をどのように受け止め、今後どのように究明していくのか明らかにしてください。

(7)「報告書」は、高尾元教育委員に対する事前の「具体的な説明」が不十分であり、そのことが「議事進行や決定内容の公正性に疑念を抱かせる一因となった」と指摘されています。そしてその説明は「公開の場で開かれる教育委員会議がふさわしい」とも述べています。貴教育委員会は、今後教育委員をはじめとして採択に関わる者について、利害関係者でないことをどのようにチェックし、どのような場で説明するつもりなのか、明らかにしてください。

(8)「報告書」は、「結語」で教科書採択手続きに関して「より一層丁寧かつ詳細な情報提供」を行うよう求めた上に、情報提供する内容として「単に法令上要求される範囲や、適法性を左右する情報に限らず」教育委員会の傍聴のあり方や教育委員の利害関係疑惑も含めて「より幅広い事項について行うことが適切」であるとしました。これは、これまで通りの「情報提供」では、教育行政の公平性を示し、市民の信頼を確保することはできないことを指摘したものです。貴教育委員会はこの指摘を受けて、今後どのような改善を行うつもりなのか、明らかにしてください。
以上

教科書アンケート疑惑に関する大阪市外部監察チームの「報告書」に対する抗議声明

市教委の自己弁護を鵜呑みにし、真相究明の責任を放棄した教科書アンケート疑惑に関する
大阪市外部監察チームの「報告書」に強く抗議し、再調査を求める!
2017年3月7日
子どもたちに渡すな!あぶない教科書 大阪の会

 3月3日、大阪市での教科書アンケートの不正疑惑に対して大阪市外部監察チームが、「アンケートが採択に与えた影響はなかった」とする「報告書」を公表した。その内容は、教育委員会の自己弁護を鵜呑みにしたもので、私たちが3回に分けて提出したフジ住宅の関連資料はほとんど検討していない極めて不公正なものとなっている。昨年5月、大阪市議会・教育子ども委員会で可決された「大阪市教科書アンケートの不正疑惑の真相究明のための第三者委員会の設置を求める陳情書」が求めた真相究明を全く行っていない。究明を求める陳情書が採択されて1年。外部監察チームの調査が始まって半年。これだけ時間をかけて市教委の自己弁護に追随した外部監察チームの不公正と怠慢に厳しく抗議する。

(1)「報告書」は、2015年7月14日の教育委員協議会で育鵬社採択が「事実上内定」していたこと、教科書アンケートの自由記述欄の集計はこの時点で始まってもいなかったため、「アンケート結果が教科書採択に与えた影響はなかった」と結論づけた。
 しかし、「報告書」は、教科書アンケート疑惑の核心となる5月下旬から7月上旬にかけての2ヶ月間の動向が完全に抜け落ちている。この期間にフジ住宅(株)は、教科書アンケートのため大阪市内の教科書展示会に社員を大量動員していた。私たちは、膨大な「フジ住宅資料」を根拠に、フジ住宅(株)の方針決定に育鵬社が関わっており、その背景には大阪市教委内部からの情報があったと指摘したが、それらについて完全に無視したのであった。とくに昨年10月12日、私たちがその点を証拠づける資料を再度抽出整理して外部監察チームへ第3回分として提出した「フジ住宅内部資料・補充分」と「意見書」がどのように扱われたのか、強い疑念を持たざるを得ない。
 ただ、「報告書」がこのたび明らかにしたこと(市教委が5/26に、アンケートの実施を決定、7/2以降には集計を「直ちに」開始、やがて自由記述欄を大枠把握するに至った)ことと合わせると、7月2日以降14日に採択教科書を「内定」するまで10日以上の期間あり、この時期にアンケートの情報が教育委員へ様々な形で伝えられ、教科書の選定に大きな影響を与えた可能性を浮かび上がらせた。「報告書」は疑惑を更に深めたといえよう。再調査が必要である。

(2)2015年の採択当日(8/5)の教育委員会議において教育委員会事務局は、大森教育委員長(当時)に指示されて「育鵬社に肯定的な意見が7割」と教科書アンケートを報告し、大阪市民が圧倒的に育鵬社を支持しているかのような印象を与えた。このような採択会議における教科書アンケートの扱いは、大阪市の教科書採択でこれまで1度も行われたことがなく、他市町村でも例を見ない異例の措置であった。私たちは、だれが育鵬社の賛否数を集約するように指示をしたのか、だれが採択会議で報告するように決めたのか、強い疑念を持ってきた。
 「報告書」は、7月28日の教育委員協議会で、教科書アンケートの集約結果を数値報告することを事務局が提案したという。そして、教育委員もその提案を「是とし、具体的な方法論について事務局と協議を行った」とした。事務局の提案趣旨として「育鵬社が採択される可能性が高かったことを念頭に置いて、採択の結論とすでに実施したアンケートの結果が同様であったことを示すことにより、その採択内容についての理解が得られることが可能と考えたもの」と指摘している。このこと自体、育鵬社採択を正当化させるため意図的に教科書アンケートを利用したことであり、あたかも市民の多数が育鵬社採択を支持しているかのように印象づけるための恣意的運用そのものと言うべきである。大森委員長(当時)と委員会、また事務局の責任が問われなければならない。

(3)「調査報告書」では、フジ住宅(株)による組織的なアンケート動員について「フジ住宅においては、『アンケートが決め手となる』との認識を有していた」ことを認定し、その情報は「同社(育鵬社)からフジ住宅に対する働きかけの際に持ち出され、流布したものである可能性が高い」と指摘した。
 今回の「報告書」が本来究明すべきだった核心は、育鵬社に「アンケートが決め手となる」との教育委員しか知り得ない情報を誰が流したのか、という点であった。しかし「報告書」はいっさい踏み込んでいない。この点を解明するためには、まず第1に、教育委員・事務局職員への調査が不可欠だが、どこまで徹底して行われたか全く不明である。外部監察チームは、ヒアリング記録(聞き取った内容の全文、録音テープがあればそれも)を公開すべきである。それぬきに「教育委員会にこのような情報は存在しなかった」と結論づけることなど許されない。第2に、フジ住宅資料を基にしてフジ住宅(株)と育鵬社、日本教育再生機構への調査が必要であった。しかし、「報告書」は、外部監察チームは今井光郎フジ住宅会長への文書による質問と回答のみ、育鵬社と日本教育再生機構に対しては、調査すら行っていない。これでは真相究明と言えるものではない。外部監察チームは、依頼された最も肝心な調査を怠ったとしか言いようがない。

(4)「報告書」は、高尾教育委員(当時)の採択への関与について、「除斥原因については、その趣旨を達成できる範囲において限定的に解釈すべき」として、「『直接の利害関係』とは、字義どおり、その利害関係が直接的である場合に限定」されるとした。そして高尾委員について、採択当時「産経新聞社の嘱託業務アドバイザーではなかった」「すでに(育鵬社教科書を印刷する)サンケイ総合印刷の役員を退任している」として除斥事由に該当しないとした。さらには、日本教育再生機構は育鵬社とは「別法人」であり、「高尾委員は同機構の機関誌に投稿した経験を有するだけである」から「直接の利害関係者」ではなく除斥事由に該当しないとした。
 しかし、私たちは外部監察チームに対し、高尾委員は採択の始まる約1ヶ月前に産経新聞社嘱託業務アドバイザーを辞めたにすぎず、その経緯は極めて不自然であることを伝えている。また、日本教育再生機構は、形式的には育鵬社と「別法人」であるが、同機構の機関誌「教育再生」を読めば育鵬社と共に教科書を作成、発行、宣伝している共同事業者であることは一目瞭然である。外部監察チームが私たちの提出した資料に目を通し、日本教育再生機構と育鵬社の関係を調査したかどうか大いに疑問である。
 さらに、昨年6月20日、文科省は「義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律施行規則の一部を改正する省令等の公布、施行について」を各都道府県教育委員会等に通知している。その中では、「文部省初等中等教育局長通知(1964年2月14日)」で規定された「直接の利害関係を有する者」の範囲を拡大し、「個々の事案ごとに利害関係の有無について具体的に判断することが適当であること」と指摘した。形式的に採択時に関連企業・団体に所属していたかどうかだけでなく具体的に検討されなければならず、その点からも、外部監察チームの調査は極めて杜撰と言わなければならない。

(5)「報告書」は、大阪市教委が採択会場から市民を全て排除し、別会場で映像中継を行ったことについて「会場の公開を定めた法令の趣旨を損なうものではなかった」と結論づけた。外部監察チームは、育鵬社の採択を「事実上内定」しているなか採択会場内に傍聴席を設けるとすれば、「議事の円滑な進行が妨げられるおそれがある」とした大阪市教委の主張を全面的に採用したのである。これでは、市民の反対が予想されるときには、初めから市民の傍聴を認めないとした今回の判断にお墨付きを与えるものであり、前代未聞の許しがたい暴論である。
 
(6)くしくも今回の「報告書」は、大阪市の教科書採択が教育委員自身の「お好み」のみによって行われていたことを浮き彫りにした。まず教育委員自身が、教員等の「調査研究」を無視して「教育委員自身の見解に基づいて教科書を採択すべき」と考えており、「複数の教育委員会委員が、教科書選定委員会が作成する『調査の観点』や『答申』について、さほど重視していない、またはほぼ重視していないと述べた」ことも明らかにした。教育委員による異常な独断採択が行われていたのである。
 その上で、非公開の教育委員協議会で実質審議を行い「事実上内定」し、さらにその結論のみを市民に公開するため教育委員会議の細かいシナリオをアンケートの数値化を含め作っていた。このため「報告書」は、「結語」で「今後は、特に教科書採択に関する手続きについては、より一層丁寧かつ詳細な情報提供を行うことが望まれる。そして、そのような情報提供としては、単に法令上要求される範囲や、適法性を左右する情報だけに限ることなく、「第6」(高尾委員の疑惑)に検討したような関連事情も含めて、より幅広い事項について行うことが適切である」と指摘せざるをえなかった。大阪市教委は、市民から疑念を持たれた事柄について積極的に情報開示し、実質審議をしている教育委員協議会の公開(傍聴、会議録の公開)も行わなければならない。
         以上

「大阪市の教科書採択方式の 3 点の改善に関する陳情書」の実行を求める再質問書

2017年2月16日
大阪市教育委員会
山本晋次教育長 様

「大阪市の教科書採択方式の 3 点の改善に関する陳情書」の実行を求める再質問書

子どもたちに渡すな!あぶない教科書 大阪の会

 2月6日、「大阪市の教科書採択方式の 3 点の改善に関する陳情書」の実行を求める質問書に関する「協議」の場が持たれました。しかし、市教委からの回答は、採択された「陳情書」の趣旨を理解し、その実現に努めようとするものではありませんでした。私たちは、「協議」の中で、あらためて「陳情書」の趣旨を説明したところ、市教委は理解が不十分であったことを認めた上で、「陳情書の趣旨を理解した」と述べました。そこで「陳情書」の趣旨を十分踏まえた回答を求めるために、再質問書を提出します。以下の質問事項は、「協議」の中で課題になったものばかりです。その点を十分考慮しできるだけ早い回答を求めます。

質問事項

(1)「陳情書」が新たな「倫理規定」を求めていることに対して、市教委は「大阪市立義務教育諸学校教科用図書選定委員会規則」と「大阪市教科書採択における公正確保のための教員と教科書会社との接触等に係るルールついて」で十分であるかのような回答を行いました。「陳情書」は2015年中学校採択において教育委員や選定委員の不正疑惑が指摘されたこと、上記2つの規則・ルールでは教育委員や選定委員の不正を防止するものとはなっておらず不十分であることを背景に採択されています。現状では、教育委員の公正性確保の規定がありません。「誓約書」さえ本人からとりません。選定委員には「誓約書」を書かせてはいますが、疑惑が生じたときに調査することにはなっていません。選定委員をどのように選んでいくのか、選定過程の公正性・透明性も確保されていません。これらのことをカバーする新たな倫理規定を作成することが必要であると考えますが、貴教育委員会の考えをお聞かせください。


(2)貴教育委員会は「検定申請中学校教科書閲覧問題」で違法・不正な行為を行った教職員に対して懲戒処分及び行政措置をとりました。しかし、行政措置については、どこの出版社と接触したのか、謝礼はいくらだったのか等々、具体的な不正行為の内容を市民に全く明らかにしていません。しかし、大阪府教育委員会は各市町村での懲戒処分・行政措置において謝礼の金額も公表しています。貴教育委員会の公開度は、大阪各地と比べても極めて低いと言えます。行政措置にいたる具体的な不正行為の内容を公表すべきだと考えますが、貴教育委員会の考えをお聞かせください。


(3)「陳情書」では、採択区の統合によって「大阪市内24区のすべてを特定の教科書会社が総取りできることになり、教科書会社や印刷会社が莫大な利益を奪い合う不正の温床を醸成してきた面」があることを指摘し、採択区の複数化を求めています。外部監察チームが、大阪市の教科書採択に関して何らかの不正を指摘した報告書を作成したときには、「陳情書」の趣旨を踏まえて採択区の複数化を検討するつもりがあるのでしょうか。


(4)「陳情書」が求める「傍聴の最大限の保障」とは、採択会場での傍聴のことであることは明らかです。市教委回答でも「より多くの方に傍聴していただけるよう工夫する」としています。4月からは小学校道徳教科書採択が始まります。今後、どのようなテンポで検討していくのか、明らかにしてください。


(5)選定委員会は、2014年以降「執行機関の附属機関に関する条例」に基づき設置されるようになりました。つまり議会で承認を受けた大阪市の公的な「附属機関」となったことで、審議経過、内容の市民への説明責任は格段に高まったと言えます。しかし、2015年中学校採択における選定委員会の会議録が単なる「概要」にとどまっており、公開度は低いと言えます。
 大阪市には「説明責任を果たすための公文書作成指針」(最近改正 平成27年4月)があり、そこには市民への説明責任を果たすために積極的に「会議録」を作成することを求めており、選定委員会が会議録を作成すべき審議会に位置づけられることは明らかです。改めて「説明責任を果たすための公文書作成指針」を踏まえて、選定委員会の会議録の作成について貴教育委員会の考えをお聞かせください。


(6)2月6日の「協議」の場で私たちが選定委員会の会議録作成を求めた際、貴教育委員会は「無用な批判にさらされないようにすることが重要」であるとの認識を示し、会議録を作成することを明言しませんでした。なぜ、会議録を作成することで「無用な批判にさらされる」ことになるのか、明らかにしてください。
以上

「大阪市の教科書採択方式の 3 点の改善に関する陳情書」の実行を求める質問書

12月7日、大阪市議会教育子ども委員会で「大阪市の教科書採択方式の 3 点の改善に関する陳情書」が採択されました。
私たちは、この陳情書採択が実行されるよう、大阪市教育委員会に以下の質問状を提出しました。

***********************************

2016年12月19日
大阪市教育委員会 山本晋次教育長様

「大阪市の教科書採択方式の 3 点の改善に関する陳情書」の実行を求める質問書

  子どもたちに渡すな!あぶない教科書大阪の会

 12月7日、大阪市議会教育子ども委員会で上記の陳情書が採択され、貴教育委員会に対して「1.教科書採択に関する倫理規定を策定してください。」「2.採択地区を現在の 1区から複数区へと変更してください。」「3.市民の教科書採択会議の傍聴を最大限保障するようしてください。」の3項目の実現を求めています。貴教育委員会は、この陳情書採択を重く受け止める必要があります。
 来年の4月からは、小学校道徳教科書の採択が始まります。3項目を実行していく時間は多くはありません。早急に検討を開始することを求めます。そこで、以下の質問に対する回答を1月20日までに求めます。

質問事項

(1)陳情書が求める倫理規定の策定、採択区の複数化、採択会議の傍聴の最大限保障のそれぞれについて実行すべきものとして受け止めているのでしょうか。

(2)3項目についてそれぞれ誰(組織)が責任を負い、どのようなテンポで行う予定でしょうか。来年4月からの道徳教科書採択に間に合わせる予定でしょうか。

(3)採択の公正・適正さを確保するための倫理規定に以下の項目を含めることが必要だと考えますが、貴教育委員会の考えを聞かせてください。

① 貴教育員会は、「選定委員」「調査員」について「資格要件」を定め、「誓約書」を書かせていますが、教育委員に対しても「誓約書」を書かせること。

② 教育委員や「調査員」が採択に関与することに疑念が生じた場合、「誓約書」の内容が正しいかどうか、第三者委員会に調査を求めること。

③ 「義務教育書学校の教科用図書の無償措置に関する法律施行規則の一部を改正する省令等の交付、施行について(通知)」(2016年6月20日)で「直接の利害関係を有する者」として新たに例示された「教科書の供給の事業を行う者およびこれに準ずる者」を重視し、直接の教科書発行業者だけでなく、教科書の編集・発行・宣伝などに事実上関与している事業者や教科書印刷業者の関係者も「利害関係者」にふくめること。

(4)地域の声を反映した教育を行うために、採択区を複数区にすることが必要だと考えますが、貴教育委員会の考えを聞かせてください。

(5)今後、採択会議について従来の傍聴規則を遵守するすることはもとより、傍聴者が多い場合は最大限直接傍聴を保障するように努力することが必要だと考えますが、貴教育委員会の考えをお聞かせください。

(6)公正で透明性の高い教科書採択を進めるためには、採択会議だけでなく選定委員会の透明性を高めることが必要です。現状では選定委員会の議事録が、簡単な「概要」にとどまっており審議内容が十分市民に公表されていません。多くの他市町村教育委員会では、選定委員会の詳しい議事録が公開されており、大阪市の不透明性は際だっています。今後、選定委員会の詳しい議事録を作成することが必要だと考えますが、貴教育委員会の考えを聞かせてください。

(7)さらに、採択の公正性・透明性を高めるためには、選定委員会の傍聴も実施すべきと考えますが、貴教育委員会の考えを聞かせてください。
    以上
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