教科書アンケート疑惑に関する大阪市外部監察チームの「報告書」に対する抗議声明

市教委の自己弁護を鵜呑みにし、真相究明の責任を放棄した教科書アンケート疑惑に関する
大阪市外部監察チームの「報告書」に強く抗議し、再調査を求める!
2017年3月7日
子どもたちに渡すな!あぶない教科書 大阪の会

 3月3日、大阪市での教科書アンケートの不正疑惑に対して大阪市外部監察チームが、「アンケートが採択に与えた影響はなかった」とする「報告書」を公表した。その内容は、教育委員会の自己弁護を鵜呑みにしたもので、私たちが3回に分けて提出したフジ住宅の関連資料はほとんど検討していない極めて不公正なものとなっている。昨年5月、大阪市議会・教育子ども委員会で可決された「大阪市教科書アンケートの不正疑惑の真相究明のための第三者委員会の設置を求める陳情書」が求めた真相究明を全く行っていない。究明を求める陳情書が採択されて1年。外部監察チームの調査が始まって半年。これだけ時間をかけて市教委の自己弁護に追随した外部監察チームの不公正と怠慢に厳しく抗議する。

(1)「報告書」は、2015年7月14日の教育委員協議会で育鵬社採択が「事実上内定」していたこと、教科書アンケートの自由記述欄の集計はこの時点で始まってもいなかったため、「アンケート結果が教科書採択に与えた影響はなかった」と結論づけた。
 しかし、「報告書」は、教科書アンケート疑惑の核心となる5月下旬から7月上旬にかけての2ヶ月間の動向が完全に抜け落ちている。この期間にフジ住宅(株)は、教科書アンケートのため大阪市内の教科書展示会に社員を大量動員していた。私たちは、膨大な「フジ住宅資料」を根拠に、フジ住宅(株)の方針決定に育鵬社が関わっており、その背景には大阪市教委内部からの情報があったと指摘したが、それらについて完全に無視したのであった。とくに昨年10月12日、私たちがその点を証拠づける資料を再度抽出整理して外部監察チームへ第3回分として提出した「フジ住宅内部資料・補充分」と「意見書」がどのように扱われたのか、強い疑念を持たざるを得ない。
 ただ、「報告書」がこのたび明らかにしたこと(市教委が5/26に、アンケートの実施を決定、7/2以降には集計を「直ちに」開始、やがて自由記述欄を大枠把握するに至った)ことと合わせると、7月2日以降14日に採択教科書を「内定」するまで10日以上の期間あり、この時期にアンケートの情報が教育委員へ様々な形で伝えられ、教科書の選定に大きな影響を与えた可能性を浮かび上がらせた。「報告書」は疑惑を更に深めたといえよう。再調査が必要である。

(2)2015年の採択当日(8/5)の教育委員会議において教育委員会事務局は、大森教育委員長(当時)に指示されて「育鵬社に肯定的な意見が7割」と教科書アンケートを報告し、大阪市民が圧倒的に育鵬社を支持しているかのような印象を与えた。このような採択会議における教科書アンケートの扱いは、大阪市の教科書採択でこれまで1度も行われたことがなく、他市町村でも例を見ない異例の措置であった。私たちは、だれが育鵬社の賛否数を集約するように指示をしたのか、だれが採択会議で報告するように決めたのか、強い疑念を持ってきた。
 「報告書」は、7月28日の教育委員協議会で、教科書アンケートの集約結果を数値報告することを事務局が提案したという。そして、教育委員もその提案を「是とし、具体的な方法論について事務局と協議を行った」とした。事務局の提案趣旨として「育鵬社が採択される可能性が高かったことを念頭に置いて、採択の結論とすでに実施したアンケートの結果が同様であったことを示すことにより、その採択内容についての理解が得られることが可能と考えたもの」と指摘している。このこと自体、育鵬社採択を正当化させるため意図的に教科書アンケートを利用したことであり、あたかも市民の多数が育鵬社採択を支持しているかのように印象づけるための恣意的運用そのものと言うべきである。大森委員長(当時)と委員会、また事務局の責任が問われなければならない。

(3)「調査報告書」では、フジ住宅(株)による組織的なアンケート動員について「フジ住宅においては、『アンケートが決め手となる』との認識を有していた」ことを認定し、その情報は「同社(育鵬社)からフジ住宅に対する働きかけの際に持ち出され、流布したものである可能性が高い」と指摘した。
 今回の「報告書」が本来究明すべきだった核心は、育鵬社に「アンケートが決め手となる」との教育委員しか知り得ない情報を誰が流したのか、という点であった。しかし「報告書」はいっさい踏み込んでいない。この点を解明するためには、まず第1に、教育委員・事務局職員への調査が不可欠だが、どこまで徹底して行われたか全く不明である。外部監察チームは、ヒアリング記録(聞き取った内容の全文、録音テープがあればそれも)を公開すべきである。それぬきに「教育委員会にこのような情報は存在しなかった」と結論づけることなど許されない。第2に、フジ住宅資料を基にしてフジ住宅(株)と育鵬社、日本教育再生機構への調査が必要であった。しかし、「報告書」は、外部監察チームは今井光郎フジ住宅会長への文書による質問と回答のみ、育鵬社と日本教育再生機構に対しては、調査すら行っていない。これでは真相究明と言えるものではない。外部監察チームは、依頼された最も肝心な調査を怠ったとしか言いようがない。

(4)「報告書」は、高尾教育委員(当時)の採択への関与について、「除斥原因については、その趣旨を達成できる範囲において限定的に解釈すべき」として、「『直接の利害関係』とは、字義どおり、その利害関係が直接的である場合に限定」されるとした。そして高尾委員について、採択当時「産経新聞社の嘱託業務アドバイザーではなかった」「すでに(育鵬社教科書を印刷する)サンケイ総合印刷の役員を退任している」として除斥事由に該当しないとした。さらには、日本教育再生機構は育鵬社とは「別法人」であり、「高尾委員は同機構の機関誌に投稿した経験を有するだけである」から「直接の利害関係者」ではなく除斥事由に該当しないとした。
 しかし、私たちは外部監察チームに対し、高尾委員は採択の始まる約1ヶ月前に産経新聞社嘱託業務アドバイザーを辞めたにすぎず、その経緯は極めて不自然であることを伝えている。また、日本教育再生機構は、形式的には育鵬社と「別法人」であるが、同機構の機関誌「教育再生」を読めば育鵬社と共に教科書を作成、発行、宣伝している共同事業者であることは一目瞭然である。外部監察チームが私たちの提出した資料に目を通し、日本教育再生機構と育鵬社の関係を調査したかどうか大いに疑問である。
 さらに、昨年6月20日、文科省は「義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律施行規則の一部を改正する省令等の公布、施行について」を各都道府県教育委員会等に通知している。その中では、「文部省初等中等教育局長通知(1964年2月14日)」で規定された「直接の利害関係を有する者」の範囲を拡大し、「個々の事案ごとに利害関係の有無について具体的に判断することが適当であること」と指摘した。形式的に採択時に関連企業・団体に所属していたかどうかだけでなく具体的に検討されなければならず、その点からも、外部監察チームの調査は極めて杜撰と言わなければならない。

(5)「報告書」は、大阪市教委が採択会場から市民を全て排除し、別会場で映像中継を行ったことについて「会場の公開を定めた法令の趣旨を損なうものではなかった」と結論づけた。外部監察チームは、育鵬社の採択を「事実上内定」しているなか採択会場内に傍聴席を設けるとすれば、「議事の円滑な進行が妨げられるおそれがある」とした大阪市教委の主張を全面的に採用したのである。これでは、市民の反対が予想されるときには、初めから市民の傍聴を認めないとした今回の判断にお墨付きを与えるものであり、前代未聞の許しがたい暴論である。
 
(6)くしくも今回の「報告書」は、大阪市の教科書採択が教育委員自身の「お好み」のみによって行われていたことを浮き彫りにした。まず教育委員自身が、教員等の「調査研究」を無視して「教育委員自身の見解に基づいて教科書を採択すべき」と考えており、「複数の教育委員会委員が、教科書選定委員会が作成する『調査の観点』や『答申』について、さほど重視していない、またはほぼ重視していないと述べた」ことも明らかにした。教育委員による異常な独断採択が行われていたのである。
 その上で、非公開の教育委員協議会で実質審議を行い「事実上内定」し、さらにその結論のみを市民に公開するため教育委員会議の細かいシナリオをアンケートの数値化を含め作っていた。このため「報告書」は、「結語」で「今後は、特に教科書採択に関する手続きについては、より一層丁寧かつ詳細な情報提供を行うことが望まれる。そして、そのような情報提供としては、単に法令上要求される範囲や、適法性を左右する情報だけに限ることなく、「第6」(高尾委員の疑惑)に検討したような関連事情も含めて、より幅広い事項について行うことが適切である」と指摘せざるをえなかった。大阪市教委は、市民から疑念を持たれた事柄について積極的に情報開示し、実質審議をしている教育委員協議会の公開(傍聴、会議録の公開)も行わなければならない。
         以上
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「大阪市の教科書採択方式の 3 点の改善に関する陳情書」の実行を求める再質問書

2017年2月16日
大阪市教育委員会
山本晋次教育長 様

「大阪市の教科書採択方式の 3 点の改善に関する陳情書」の実行を求める再質問書

子どもたちに渡すな!あぶない教科書 大阪の会

 2月6日、「大阪市の教科書採択方式の 3 点の改善に関する陳情書」の実行を求める質問書に関する「協議」の場が持たれました。しかし、市教委からの回答は、採択された「陳情書」の趣旨を理解し、その実現に努めようとするものではありませんでした。私たちは、「協議」の中で、あらためて「陳情書」の趣旨を説明したところ、市教委は理解が不十分であったことを認めた上で、「陳情書の趣旨を理解した」と述べました。そこで「陳情書」の趣旨を十分踏まえた回答を求めるために、再質問書を提出します。以下の質問事項は、「協議」の中で課題になったものばかりです。その点を十分考慮しできるだけ早い回答を求めます。

質問事項

(1)「陳情書」が新たな「倫理規定」を求めていることに対して、市教委は「大阪市立義務教育諸学校教科用図書選定委員会規則」と「大阪市教科書採択における公正確保のための教員と教科書会社との接触等に係るルールついて」で十分であるかのような回答を行いました。「陳情書」は2015年中学校採択において教育委員や選定委員の不正疑惑が指摘されたこと、上記2つの規則・ルールでは教育委員や選定委員の不正を防止するものとはなっておらず不十分であることを背景に採択されています。現状では、教育委員の公正性確保の規定がありません。「誓約書」さえ本人からとりません。選定委員には「誓約書」を書かせてはいますが、疑惑が生じたときに調査することにはなっていません。選定委員をどのように選んでいくのか、選定過程の公正性・透明性も確保されていません。これらのことをカバーする新たな倫理規定を作成することが必要であると考えますが、貴教育委員会の考えをお聞かせください。


(2)貴教育委員会は「検定申請中学校教科書閲覧問題」で違法・不正な行為を行った教職員に対して懲戒処分及び行政措置をとりました。しかし、行政措置については、どこの出版社と接触したのか、謝礼はいくらだったのか等々、具体的な不正行為の内容を市民に全く明らかにしていません。しかし、大阪府教育委員会は各市町村での懲戒処分・行政措置において謝礼の金額も公表しています。貴教育委員会の公開度は、大阪各地と比べても極めて低いと言えます。行政措置にいたる具体的な不正行為の内容を公表すべきだと考えますが、貴教育委員会の考えをお聞かせください。


(3)「陳情書」では、採択区の統合によって「大阪市内24区のすべてを特定の教科書会社が総取りできることになり、教科書会社や印刷会社が莫大な利益を奪い合う不正の温床を醸成してきた面」があることを指摘し、採択区の複数化を求めています。外部監察チームが、大阪市の教科書採択に関して何らかの不正を指摘した報告書を作成したときには、「陳情書」の趣旨を踏まえて採択区の複数化を検討するつもりがあるのでしょうか。


(4)「陳情書」が求める「傍聴の最大限の保障」とは、採択会場での傍聴のことであることは明らかです。市教委回答でも「より多くの方に傍聴していただけるよう工夫する」としています。4月からは小学校道徳教科書採択が始まります。今後、どのようなテンポで検討していくのか、明らかにしてください。


(5)選定委員会は、2014年以降「執行機関の附属機関に関する条例」に基づき設置されるようになりました。つまり議会で承認を受けた大阪市の公的な「附属機関」となったことで、審議経過、内容の市民への説明責任は格段に高まったと言えます。しかし、2015年中学校採択における選定委員会の会議録が単なる「概要」にとどまっており、公開度は低いと言えます。
 大阪市には「説明責任を果たすための公文書作成指針」(最近改正 平成27年4月)があり、そこには市民への説明責任を果たすために積極的に「会議録」を作成することを求めており、選定委員会が会議録を作成すべき審議会に位置づけられることは明らかです。改めて「説明責任を果たすための公文書作成指針」を踏まえて、選定委員会の会議録の作成について貴教育委員会の考えをお聞かせください。


(6)2月6日の「協議」の場で私たちが選定委員会の会議録作成を求めた際、貴教育委員会は「無用な批判にさらされないようにすることが重要」であるとの認識を示し、会議録を作成することを明言しませんでした。なぜ、会議録を作成することで「無用な批判にさらされる」ことになるのか、明らかにしてください。
以上

「大阪市の教科書採択方式の 3 点の改善に関する陳情書」の実行を求める質問書

12月7日、大阪市議会教育子ども委員会で「大阪市の教科書採択方式の 3 点の改善に関する陳情書」が採択されました。
私たちは、この陳情書採択が実行されるよう、大阪市教育委員会に以下の質問状を提出しました。

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2016年12月19日
大阪市教育委員会 山本晋次教育長様

「大阪市の教科書採択方式の 3 点の改善に関する陳情書」の実行を求める質問書

  子どもたちに渡すな!あぶない教科書大阪の会

 12月7日、大阪市議会教育子ども委員会で上記の陳情書が採択され、貴教育委員会に対して「1.教科書採択に関する倫理規定を策定してください。」「2.採択地区を現在の 1区から複数区へと変更してください。」「3.市民の教科書採択会議の傍聴を最大限保障するようしてください。」の3項目の実現を求めています。貴教育委員会は、この陳情書採択を重く受け止める必要があります。
 来年の4月からは、小学校道徳教科書の採択が始まります。3項目を実行していく時間は多くはありません。早急に検討を開始することを求めます。そこで、以下の質問に対する回答を1月20日までに求めます。

質問事項

(1)陳情書が求める倫理規定の策定、採択区の複数化、採択会議の傍聴の最大限保障のそれぞれについて実行すべきものとして受け止めているのでしょうか。

(2)3項目についてそれぞれ誰(組織)が責任を負い、どのようなテンポで行う予定でしょうか。来年4月からの道徳教科書採択に間に合わせる予定でしょうか。

(3)採択の公正・適正さを確保するための倫理規定に以下の項目を含めることが必要だと考えますが、貴教育委員会の考えを聞かせてください。

① 貴教育員会は、「選定委員」「調査員」について「資格要件」を定め、「誓約書」を書かせていますが、教育委員に対しても「誓約書」を書かせること。

② 教育委員や「調査員」が採択に関与することに疑念が生じた場合、「誓約書」の内容が正しいかどうか、第三者委員会に調査を求めること。

③ 「義務教育書学校の教科用図書の無償措置に関する法律施行規則の一部を改正する省令等の交付、施行について(通知)」(2016年6月20日)で「直接の利害関係を有する者」として新たに例示された「教科書の供給の事業を行う者およびこれに準ずる者」を重視し、直接の教科書発行業者だけでなく、教科書の編集・発行・宣伝などに事実上関与している事業者や教科書印刷業者の関係者も「利害関係者」にふくめること。

(4)地域の声を反映した教育を行うために、採択区を複数区にすることが必要だと考えますが、貴教育委員会の考えを聞かせてください。

(5)今後、採択会議について従来の傍聴規則を遵守するすることはもとより、傍聴者が多い場合は最大限直接傍聴を保障するように努力することが必要だと考えますが、貴教育委員会の考えをお聞かせください。

(6)公正で透明性の高い教科書採択を進めるためには、採択会議だけでなく選定委員会の透明性を高めることが必要です。現状では選定委員会の議事録が、簡単な「概要」にとどまっており審議内容が十分市民に公表されていません。多くの他市町村教育委員会では、選定委員会の詳しい議事録が公開されており、大阪市の不透明性は際だっています。今後、選定委員会の詳しい議事録を作成することが必要だと考えますが、貴教育委員会の考えを聞かせてください。

(7)さらに、採択の公正性・透明性を高めるためには、選定委員会の傍聴も実施すべきと考えますが、貴教育委員会の考えを聞かせてください。
    以上

大阪市議会で採択方式の改善を求める陳情書が採択!

以下、昨日の大阪市議会教育子ども委員会で採択された陳情書の報告です。

12月7日、大阪市会教育子ども委員会で、私たちが提出した大阪市の採択方式の3点の改善に関する陳情書(公正確保のための倫理規定の作成、採択区の細分化、採択会議の直接傍聴の保障)が、自民党、公明党、共産党の賛成で採択されました。

残念ながら2点の改善を求める陳情書(市民アンケートの集計方法の改善、学校現場の意見の尊重)は継続審議となりましたが、採択区を細分化することが採択されたのは大きな前進です。公明党の佐々木議員が市教委事務局に複数区にする気はあるのかと迫ったところ、高橋課長は外部監察チームの調査結果にふまえて必要に応じて見直すと答弁しました。

この他、自民党、共産党の議員も昨年の採択のでたらめさについて発言してくれました。なかでも自民党の黒田議員は11月2日付の産經新聞の記事(外部監察チームによる調査に巨額の税金が使われているという内容)には何ら根拠がないことを、市教委に具体的な金額を出させて暴いてくれました。

外部監察チームの調査は、私達が多くの資料を提供して厳密な調査を依頼したこともあり長引いていますが、次回の2月または3月議会には結果が出ると思います。

昨年の秋から私たちは舞台を市議会に拡げて採択のやり直しのために闘ってきました。少しずつですが、成果も出てきています。来年の小学校道徳教科書の採択のためにも一歩前に進めることができました。

今後採択された陳情書を武器に市教委に採択制度の改善を迫っていきたいと思います。

採択された陳情書は、以下の通りです。

■大阪市の教科書採択方式の 3 点の改善に関する陳情書
[陳情趣旨]
昨年の中学校教科書の採択においては、数々の問題が生まれ多方面から指摘されました。来年 度は小学校の道徳教科書の採択があり、その後も毎年教科書の採択がおこなわれます。公正・公 平という採択の原則を守るため、以下の 3 点の改善を求めます。
(1) 採択の公正・適正さを確保するための倫理規定について 昨年の採択においては、全国の採択区において公正・公平な採択に疑義がもたれ、そのた め文部科学省は本年 6 月 20 日、「義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律 施行規則の一部を改正する省令」を出しました。この「省令改正」の趣旨は、「教科書発行 者その他の教科書採択に直接の利害関係を有する者の不公正な行為があったと認められ る場合・・・いわゆる採択替えを行うことができる」というもので、やり直しの条件につ いても細かく定義されました。しかし、膨大な時間と力を使って行った採択のやりなおし
は本来避けるべきことであり、あらかじめ疑義を防ぐため、教科書採択に関する厳しい倫 理規定を作る必要があるのではないでしょうか?「李下に冠を正さず」という言葉もあり ます。市民から疑惑を持たれないため、具体策の策定を求めます。
(2) 採択区の縮小について 大阪市では、地域の実態に合わせて行政をおこなうため、区への権限譲渡をおこなってき ました。しかし教科書採択においては、逆に平成 26 年度に採択区が 8 区から 1区に変更 され、大規模化されました。そのため、大阪市内 24 区のすべてを特定の教科書会社が総 取りできることになり、教科書会社や印刷会社が莫大な利益を奪い合う不正の温床を醸成 してきた面があります。教科書アンケートをめぐる不正もその一つであったと考えられま す。したがって、今後は採択区を是正し複数化することを求めます。
(3) 採択会議の直接傍聴を保障することについて 昨年の採択会議において、採択会場から傍聴者を完全に締め出し、市民はかなり離れた会 場で中継を見ることしかできませんでした。「傍聴」とは、議会においても裁判において も、直接視聴することを意味しており、昨年大阪市教委がおこなったことは基本的人権の 侵害以外の何ものでもなく、市教委自身の定めた傍聴規則にある10名の傍聴の保障規定 にも違反しています。従来、大阪市教委は教科書採択のような市民の関心の高い議題に際 しては、できるだけ多くの市民が傍聴できるよう便宜を図ってきました。また府内各市においても、採択会議には特別な配慮をおこなう市が年々増えてきています。傍聴については従来の形に戻すことを求めます。

[陳情項目]
1.教科書採択に関する倫理規定を策定してください。
2.採択地区を現在の 1区から複数区へと変更してください。
3.市民の教科書採択会議の傍聴を最大限保障するようしてください。
以上

大阪市会教育子ども委員会に新たな陳情書を提出

大阪の会は12月7日(水)の大阪市会教育子ども委員会に陳情書を提出しました。

昨年の採択における市民アンケートの不正をめぐる外部監察チームの調査の結果はまだ出ておらず、12月7日の教育子ども委員会に報告されるのかも今のところ不明です。しかし、来年は小学校道徳教科書の採択があり、昨年のような採択を絶対許さないためにも採択方式の改善を求める陳情書を早めに提出しました。

二つの陳情書です。

■大阪市の教科書採択方式の 2 点の改善に関する陳情書
[陳情趣旨]
大阪市では昨年の中学校教科書採択において、「市民アンケートをめぐる疑惑」が発覚し、外部 監察チームの調査を受けるに至りました。その調査結果はまだ報告されていませんが、採択過程 について、以下の 2点の改善を求めます。
(1) 市民アンケートの集計方法について 昨年の採択において市教委は、育鵬社への賛否のみを集計し、7割が育鵬社支持であるな どの報告を行いました。しかしその「支持」は、フジ住宅による多重投票によって不正に 作られたものでした。そもそも市民アンケートにおいて多重投票を防ぐことは難しいため、 従来はアンケート結果を採択の資料として採択会議において報告するようなことを大阪 市はしてきませんでした。昨年のようなやり方は異例中の異例ともいえるようなことであ り、大阪市教委に市民から不信の目が向けられる最大の原因ともなりました。今後はこのようなことがないように、市民の多様な意見が伝わるような集計方法を工夫すべきです。

(2) 校長をはじめとする学校現場の意見を参考にすることについて 昨年の教科書採択会議において会議の冒頭、大森教育委員長は現場からの「推薦順位や優 劣が示されていない答申を参照」して、「教育委員会の権限と責任のもとで」採択すると 明言しました。しかし文科省の小松親次郎初等中等教育局長は、平成 27 年 4 月 22 日の 国会文部科学委員会において「教育委員会の権限と責任において採択を行うよう指導して いる」としつつも同時に、「必要な専門性を有し、児童生徒に対して直接指導を行う教員 が果たす役割は決して小さくない」、「調査研究の結果として何らかの評定を付し、それも 参考に教科書の採択を行うことが不適切だというものではない」と答弁しています。これ は教科書にはそれぞれ長所と短所があり、児童生徒の実態との関係で学校現場としてさま ざまな意見がありうることを示しています。したがって今後は、校長をはじめとする学校 現場の意見を参考にしつつ、教育委員会が適正に採択するようにしてください。

[陳情項目]
1.市民アンケートの集約において特定の教科書の数値化はやめ、市民の多様な意見内容がわか るような集計方法にあらためてください。
2.採択過程には校長をはじめとする学校現場の意見がわかるように、学校意見は少なくとも各 教科書の長所と短所が明確にされるような形式にしてください。
以上

■大阪市の教科書採択方式の 3 点の改善に関する陳情書
[陳情趣旨]
昨年の中学校教科書の採択においては、数々の問題が生まれ多方面から指摘されました。来年 度は小学校の道徳教科書の採択があり、その後も毎年教科書の採択がおこなわれます。公正・公 平という採択の原則を守るため、以下の 3 点の改善を求めます。
(1) 採択の公正・適正さを確保するための倫理規定について 昨年の採択においては、全国の採択区において公正・公平な採択に疑義がもたれ、そのた め文部科学省は本年 6 月 20 日、「義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律 施行規則の一部を改正する省令」を出しました。この「省令改正」の趣旨は、「教科書発行 者その他の教科書採択に直接の利害関係を有する者の不公正な行為があったと認められ る場合・・・いわゆる採択替えを行うことができる」というもので、やり直しの条件につ いても細かく定義されました。しかし、膨大な時間と力を使って行った採択のやりなおしは本来避けるべきことであり、あらかじめ疑義を防ぐため、教科書採択に関する厳しい倫 理規定を作る必要があるのではないでしょうか?「李下に冠を正さず」という言葉もあり ます。市民から疑惑を持たれないため、具体策の策定を求めます。

(2) 採択区の縮小について 大阪市では、地域の実態に合わせて行政をおこなうため、区への権限譲渡をおこなってき ました。しかし教科書採択においては、逆に平成 26 年度に採択区が 8 区から 1区に変更 され、大規模化されました。そのため、大阪市内 24 区のすべてを特定の教科書会社が総 取りできることになり、教科書会社や印刷会社が莫大な利益を奪い合う不正の温床を醸成 してきた面があります。教科書アンケートをめぐる不正もその一つであったと考えられま す。したがって、今後は採択区を是正し複数化することを求めます。

(3) 採択会議の直接傍聴を保障することについて 昨年の採択会議において、採択会場から傍聴者を完全に締め出し、市民はかなり離れた会 場で中継を見ることしかできませんでした。「傍聴」とは、議会においても裁判において も、直接視聴することを意味しており、昨年大阪市教委がおこなったことは基本的人権の 侵害以外の何ものでもなく、市教委自身の定めた傍聴規則にある10名の傍聴の保障規定 にも違反しています。従来、大阪市教委は教科書採択のような市民の関心の高い議題に際 しては、できるだけ多くの市民が傍聴できるよう便宜を図ってきました。また府内各市においても、採択会議には特別な配慮をおこなう市が年々増えてきています。傍聴については従来の形に戻すことを求めます。

[陳情項目]
1.教科書採択に関する倫理規定を策定してください。
2.採択地区を現在の 1区から複数区へと変更してください。
3.市民の教科書採択会議の傍聴を最大限保障するようしてください。
以上


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