府教委への再質問を提出

2015年度使用府立学校教科書採択に関する再質問事項

                                 2014年7月3日
大阪府教育委員会 教育長様
          教育委員長様
                         子どもたちに渡すな!あぶない教科書 大阪の会

 貴教育委員会におかれましては、日頃の教育行政に尽力されていることに、敬意を表しています。さて、6月23日の当会との「応接」をふまえ、再質問を行います。早急に文書による回答を求めます。

                      【質問事項】
        

(1)貴教育委員会は、6月23日の「応接」のおいて条件付き採択の対処となった実教日本史が「調査研究の観点」の「2」「7」に該当していることを明らかにしました。それを受けて私たちが、「2」「7」に該当するとした根拠を明らかにするように問うと、貴教育委員会は昨年7月9日の教育振興室長名メールに書かれていると回答しました。しかし、実教日本史を「課題がある」としたのは大阪府教委の「全冊調査」でした。7.9メールは大阪府教委の「全冊調査」以前に発信されたものであり、貴教育委員会の回答は、時系列から言っても矛盾していることは明らかです。改めて府教委の回答について、明確な説明を求めます。

(2)貴教育委員会は、「高等学校課教務グループが、(調査員が課題があると考えて)付箋をつけた教科書を教育委員一人一人にに見せて説明する。」「教育委員の『課題あり』という意見が多数であれば『課題がある』として集約した。」と府教委「調査研究」の内容を明らかにしました。その結果、府教委の調査員が「課題がある」とした11冊13カ所の中で、8冊8カ所が「課題あり」となりました。一人一人の教育委員は11冊13カ所の記述についてどのような意見を述べたのでしょうか。具体的に明らかにしてください。

(3)今年の府教委「調査研究」において8冊が課題ありとなり、その内4冊の実教日本史が条件付き採択の対象となりました。「課題」があるかないかは、単に事実認識の問題だけでなく、専門的な「判断」にかかわる問題です。「課題」があるかないかについて、専門家の意見を聴取したのでしょうか。

(4)7点の調査項目について、いつ、誰が、どのような議論によって設定したのでしょうか。また、検定を通過した教科書に対して、再び同じ高校教科書検定基準を用いて調査研究を行う目的を明らかにしてください。

(5)府教委「調査研究結果」について学校長から問い合わせがあったとき、実教日本史を選定しようとする校長に圧力がかかる(感じる)ような指導を行うことは、あってはならないと考えますが、貴教育委員会の考えを明らかにしてください。

(6)「補完教材」は、生徒の考えを深めるための教材ではなく、府教委が一方的な見解を押しつける「政治文書」としか思えません。私たちは、「応接」の中でも「補完教材」の記述の問題点について具体的に指摘しましたが、貴教育委員会からは「補完教材」の記述に即した具体的な回答はありませんでした。そこで、以下の点について見解を明らかにしてください。
①「補完教材」には、最高裁判決について「判決では、国旗に向かって起立 し、国歌を斉唱するという職務命令は、憲法第19条の思想・良心の自由を侵 害するものではなく、合憲であるという判断がなされ、国旗に向かって起立し、 国歌を斉唱するという職務命令の合憲性が確定されました。」と記述していますが、これは最高裁判決を一面的にしかとらえていません。他方で判決は、「不起立は個人の歴史観や世界観に起因し、積極的な妨害ではなく、物理的に式次第の遂行を妨げるものではない。」「不起立だけを理由に停職や減給を選択した都教委の判断は、処分が重すぎるとして社会通念上著しく妥当性を欠き、懲戒権者としての裁量権の範囲を超えるもので違法である。」と判断しています。また、宮川光治裁判官は、教育の場で「公権力によって特別の意見のみを教授することを強制されることがあってはならない」ことなどを理由に、「教員における精神の自由は、とりわけて尊重されなければならない」とし、起立を求める職務命令は「憲法19条に違反する可能性がある」と反対意見を述べています。
 これらのことを踏まえると府教委の「補完教材」は、判決の一面だけを意図的に取り出した恣意的な資料になるのではないでしょうか。

②さらに「補完教材」は、「この判決により、同趣旨の職務命令を発令した大阪府の職務命令及び大阪府の施設における国旗の掲揚及び教職員による国歌の斉唱に関する条例の合憲性が確認されたと解されます。」と記しています。最高裁判決は、大阪府教委の職務命令や「君が代」起立斉唱条例の合憲性については一言も述べていません。私たちは、これらの記述が明らかに間違いであり、最高裁判決の拡大解釈に他なならいと考えますが、貴教育委員会の考えを明らかにしてください。

(7)昨年、中原教育長は各校の教科書選定過程にあるにもかかわらず、大阪維新の会府議団の要請に応えて実教日本史を選定している学校の選定資料を開示しました。今年度、同様の要請があった場合、府教委としてどのように対応するつもりですか。
 私たちは、教科書選定・採択過程のどの段階においても、貴教育委員会が取得した選定・採択関連資料を府民に対してガラス張りにし、逐次情報提供・公開するべきであると考えます。貴教育委員会の教科書選定・採択資料の情報公開のあり方について基本的な考え方を明らかにしてください。
以上
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大阪府教委との交渉で府教委「調査研究」のズサンさが明らかに!

6月23日、「子どもたちに渡すな!あぶない教科書大阪の会」は、大阪の府立学校における2015年度用教科書の選定と採択に関する府教委交渉を持ちました。大阪の会の呼びかけに集まったのが11名。府教委からは高等学校課から2名。予定時間を大幅に超える2時間30分の話し合いとなりました。以下、交渉で明らかになったことを報告します。私たちは、この交渉結果に基づき、再質問を府教委に突きつける予定にしています。

1.府教委の「調査研究」の仕方が極めてズサンであることが明らかに!

 府教委は、今年度の調査研究対象は635冊(新学習指導要領に基づく教科書)であり、その内、昨年度検定合格した71冊について調査を実施したと回答。残りは、昨年8月に行った「全冊調査」で調査済みであり、調査の観点も「全冊調査」と同じであると回答しました。来年度以降も同様の調査研究を行っていくことになるとも発言しました。
 しかし、交渉の過程で府教委による「調査研究」が極めていい加減な内容で、公平性も公正性も透明性もまったく確保されていないことが明らかとなりました。府教委は「指導資料等委員会」を設置しているが、調査員は高等学校課と教育センターの指導主事のみとなっています。その調査方法は、各教科1~3名の調査員が、「課題がある」と考える記述に付箋を貼る(付箋が付けられたのは、11冊13カ所)だけ。高等学校課教務グループが、付箋付きの教科書を教育委員一人一人にに見せて説明するだけ。「調査」に入って以降、「指導資料等委員会」は一度も開かれておらず、どの教科書の記述に「課題がある」か、集団的な審議を一度も行っていませんでした。教育委員は、付箋の付いた部分を見て課題があるかどうか意見を述べるだけでした。教育委員の「課題あり」という意見が多数であれば「課題がある」として集約した。それが,今回の「調査結果」です。教育委員間の議論もありませんでした。専門的立場からの集団的な調査研究は全く行われていません。あまりにもズサンな調査研究であることは明らかです。

2.府教委の「調査研究結果」も恣意的内容に!

 今回の交渉で、最初に府教委側は、実教日本史の「国旗・国歌」記述は、「調査研究の視点」にある「2.特定の事項を特別に強調しすぎている、一面的な見解を十分な配慮なく取り上げている」に関わっていると回答しました。しかし、私たちから「7.実際に使用する際、教員や生徒に誤解を招く」に関わっているのではないかと問えば、「そうだ」と回答を修正しました。あまりにも場当たり的な回答でした。さらに突っ込んで聞けば、府教委は「実教日本史の記述は、職務命令という意味では強制ということになるが、説明が足りない。最高裁判決が明示されていない。」と回答しました。
 府教委の昨年の「全冊調査」や今年の「調査研究結果」には、実教日本史が「調査研究の視点」のどこに該当しているから「課題がある」としたのか、全く明らかではありませんでした。今回の交渉によって初めて「2」と「7」に該当していることを明らかにしました。
 そこで私たちは、なぜ実教日本史の記述が「2」「7」に該当するのか、追及しました。府教委は、昨年の7月9日に教育振興室長名で校長に出されたメールに書かれていると回答しました。ここには重大な矛盾があります。このメールは、府教委が組織的に行った調査研究の結果まとめられたものではなく、あくまでも教育振興室長が流した指示文書です。しかも、昨年の「全冊調査」以前に出されているものです。昨年の「全冊調査」は、結局昨年の7月9日メールを追認するために行われたことを自ら暴露することになります。府教委も、このメールをもって説明できるとするのは「確かにおかしい」と認めざるを得ませんでした。

3.「府教育委員会が通知する調査研究結果を踏まえ」ることを求めることは、校長への強制にならないか。

 私たちは「踏まえる」とは、どういうことか追及しました。府教委は「踏まえて」も「参考にする」も同じ意味であると回答しました。しかし、府教委がどんな言葉を使おうが、現在の府教委と校長の関係からすれば、校長への強い圧力になることは明らかです。府教委は、この点について最後まではぐらかしました。各学校からの教科書選定の締め切りは7月23日です。私たちは、府教委の指導が強制にならないように監視を強めなければならないと思いました。

4.採択要領に明記されていた各学校で「教科用図書選定調査委員会」(以下「選定委員会」)の設置する規定の削除は、中原教育長が主導した

 昨年度の採択要領から「選定委員会」の文言が消えました。さらに、今年の「教科用図書選定の手引き」からは、「教科担当者全員による協議の上、選定」するとの「留意」事項まで削除されています。「選定委員会」が削除された経過を質問すれば、府教委は昨年採択方針を決める前に中原教育長が「選定委員会はどういう組織なのか」「校長の権限と責任で行うのであれば、選定委員会の規定をとっても良い」と発言し、原案から消えることになったのです。府教委は、「各校での調査報告を重視して選定するように通知しているつもり」で、従来の立場と変わらないような発言をしました。そうだとすれば、わざわざ「選定委員会」の規定を削除する必要はありません。今年すぐにできるかどうかは別にして、今後は教科書選定において教員の意見を排除し、校長の独断で決めていく方向性を打ち出したとしか思えません。

5.残された課題

 今回の交渉で、府教委は不十分な回答しかできませんでした。少なくとも以下の項目については、再質問をすることを確認しました。私たちは、以下の項目だけでなく、今回の交渉で明らかになった府教委の矛盾点さらに追及する再質問を検討したいと思っています。

(1)私たちは、「補充教材」について、明らかな事実誤認を含む問題点を指摘しました。「補充教材」の内容が「適切」であるとする根拠について、再回答を求めます。また、「補充教材」の使用報告を求めないように要望します。

(2)昨年、中原教育長は教科書採択が終わる前に、大阪維新の会府議団の要請に応えて実教日本史を選定している学校の選定資料を開示しました。今年度、同様の要請があった場合、府教委としてどのように対応するつもりですか。また、府民からの情報公開請求についてどのように対応するつもりですか。府教委として採択前に取得している採択関連資料の情報公開について基本的な考え方を明らかにしてください。

大阪府立高校教員へ呼びかけます!教育委員会の圧力をはねのけ実教日本史を選定してください!

■6月20日、大阪府教育委員会議が開催され、その場で高教教科書採択に関わって大阪府教委の「調査研究結果」が提出され、承認されました。「調査研究結果」では、「課題があると判断する教科用図書」として8冊をあげつつも、「学校が選定しても採択しない」とはしませんでした。昨年同様、実教「高校日本史A」(302)と実教「高校日本史B」(304)について補完教材を使うことを条件に採択する方針を示しました。また、実教「世界史B」(302)と実教「新日本史A」(305)については、日本に強制連行された朝鮮人の人数が「同じ出版社だが差がある」として条件付き採択にすることにしました。しかし、人数の違いは連行された地域の範囲に違いがあることから生じており、教科書を読めばその違いは一目瞭然です。言いがかり的なクレームとしか言いようがありません。府教委の「調査研究」は、教育委員会事務局・指導主事から1~3名を調査員をして選び、「調査の観点」も7点中5点までが高校教科書検定基準の抜粋になっているものです。府教委は、このような「調査研究報告に基づいて選定」するように学校に求めているのです。私たちは、このような府教委の公平性・公正性・透明性に欠ける恣意的な調査研究によって、学校選定に圧力をかけることなど許すことができません。

■他方で府教委は、東京都教委や神奈川県教委のように実教日本史を採択から除外することができませんでした。学校から選定された教科書を採択することを明言しています。条件付きとはいえ、実教日本史を採択することを認めたのです。これは、下記の報告にもあるように、中原教育長と大阪維新の会の政治介入への批判の高まりが背景にあることは明らかです。

■6月20日に承認された「調査研究結果」は、今週にも各学校に提示されます。それ以降、各高校での教科書調査研究が本格化する予定です。大阪府教委は実教日本史を完全排除することができませんでした。今後、教育委員会から各校長に隠然とした圧力がかかることも予想されます。各学校では、是非、教育委員会の圧力をはねのけ、実教日本史を選定するように呼びかけます。

以下、6月20日の大阪府教育委員会議を傍聴された大阪の会の方からの報告を紹介します。

6月20日に大阪府教育委員会が開かれ、2014年度高校教科書採択の基本方針が決まりましたので報告します。
府教委は今年度、各学校の教科書選定に向けて、府教委があらかじめ教科書を調査し、その結果に踏まえて学校が選定するようにと圧力をかけました。これ自体が不当なものであり、私たちは抗議しています。

昨年、府教委は東京、神奈川の実教外しの動きを受けて突然教科書全冊調査なるものを行い、国旗国歌だけではなく日本軍の加害の記述を中心にきわめて意図的な調査を行いました。今年はそれを前提にして、課題のある教科書として実教の教科書をはじめとして、いくつかの教科書を選定させないように、圧力をかけているといえます。

ところで昨年は維新の府会議員が介入し、これに教育委員が反発したこともあり、実教の日本史ABは条件つき採択ー府教委が作成した副教材を使うーとなりました。

今年は焦点の実教日本史に対する府教委の対応が注目されたわけですが、20日の会議では府教委事務局は国旗国歌の記述に課題があるとしながらも、昨年同様副教材を使用することを条件にして、実教日本史を容認するという方針をあらかじめ出しました。

このことは昨年の私たちの運動の成果でもあります。実際20日の教育委員会議では、昨年あれほど抵抗した中原教育長は一言も発言せず、他の教育委員も実教の国旗国歌の記述についてはまったく問題にせず、他の教科書の人権侵害的な表現を問題にするだけでした。

今後は今回出された全冊調査に基づいて、各学校が選定する段階に入ります。昨年は校長の圧力により実教の選定を取り下げさせられた学校もありましたが、今年は昨年以上に積極的に実教を選定していくことが必要です。実教の日本史Aは他の記述も他社より優れています。現場教員の力が試されているともいえますが、私たちもより良い教科書が子どもたちの手に渡るように、声をあげていきたいと思います。

府教委のこの決定に維新などが反発することも考えられますし、府教委が学校に実教の選定を避けるように圧力をかけることも考えられます。23日の府教委との応接では、副教材を押し付けるなということを追究すると共に、学校に一切の圧力をかけないように申し入れたいと思います。

2014年小学校・高等学校の教科書採択に関する要望・質問書(大阪市教委)

大阪市では、今年の高校採択と小学校採択のどちらもで重大な制度改悪を行おうとしています。
高校採択についても、昨年8月に採択された「附帯決議」に基づいて大きな制度変更が行われています。
学校からの選定をさせない、極めて重大な改悪です。

小学校採択方針は、これまで8採択地区にわかれていたものを全市1採択地区化してことによって大きく変更されています。
具体的には、
①選定委員会規則を定め、選定委員は「教育委員会が市長の意見を聴いて任命」と規定。しかも委員は、区担当理事=橋下市長が選んだ公募区長も含まれることになりました。人事を通した政治介入そのもの。
②調査の観点も大幅に変更。大阪教育条例、教育振興基本計画に従属。
③学校調査会の完全な空洞化。

などがねらわれています。
そこで、大阪の会として以下の要望・質問書を提出しました。

*********************************************

2014年6月7日
大阪市教育委員会 大森不二雄教育委員長 様
             山本晋次教育長 様

2014年小学校・高等学校の教科書採択に関する要望・質問書

子どもたちに渡すな!あぶない教科書 大阪の会

 5月27日に大阪市教育委員会議が開かれ、今年度の小学校・高等学校の教科書採択方針が決定されました。小学校採択方針は、これまで8採択地区にわかれていたものを全市1採択地区化してことによって大きく変更されています。高校採択についても、昨年8月に採択された「附帯決議」に基づいて大きな制度変更が行われています。しかし、教育委員会議では、新たな採択方針によって、どのように採択が行われていくのか、その具体的な姿を全く示していません。私たちは、公平性・公正性・透明性が担保され、政治介入の余地のない教科書採択が行われるように以下の要望と質問書を提出します。貴教育委員会は、誠実に文書回答すると共に、以前から要望していた「応接」の場を早急に設定するように要求します。

【要望事項】

(小学校採択に関して)
1.今回新たに制定した「大阪市立義務教育諸学校教科用図書選定委員会規則」(以下、「選定委員会規則」)には、選定委員について「教育委員会が市長の意見を聴いて任命」と新たに規定した。市長の政治介入を制度化するこの条項を削除すること。

2.選定委員会は、専門調査会の「報告」を尊重して「答申」すること。

3.全学校に学校調査会を設置し、全教員が調査研究に携わる制度を維持すること。学校調査会「報告」を尊重して採択を行うこと。

(高等学校採択に関して)
1.昨年8月の「附帯決議」を撤回し、各学校に希望教科書を特定した「答申」をさせること。

2.各学校の「答申」を尊重した採択を行うこと。

【質問事項】

(小学校採択に関して)
1.国会での教育委員会制度改革の議論においても首長による教科書採択への介入には強い懸念が示されているところである。しかし、「選定委員会規則」の中では、選定委員は「教育委員会が市長の意見を聴いて任命」と規定し、さらには選定委員に公募区長を加えるとしている。これらは、人事を通した教科書採択への政治介入そのものである。これらの規定は、教育の「政治的中立性」に反すると考えるが、貴教育委員会の見解を明らかにせよ。

2.選定委員会「答申」は、どのような様式に基づいて行うのか。専門調調査会、学校調査会の調査研究報告が反映される形式になっているのか。

3.専門調査会の位置づけ、役割が不透明である。「選定委員会規則」には、全く規定されていない。どのような位置づけなのか明らかにせよ。また、その構成を明らかにせよ。

4.学校調査会の位置づけ、役割も不透明である。全学校に設置されるのか。全教員が調査員となるのか。学校調査会はどのような形式の「報告」をあげることになているのか。2010年小学校採択と同様に重視されると考えて良いか。

(高等学校採択に関して)
 5月27日の教育委員会議では「附帯決議」に基づいてどのように具体的な制度設計を行っているか、全く分からない。あまりにもズサン、無責任である。そこで「附帯決議」に即して具体的に質問する。

1.「附帯決議」には、「各学校に置く教科用図書選定調査会は、選定候補として2つ以上の教科用図書を答申書に記載し、それぞれの長所と短所を列記することとし、推薦順位や優劣は示さないものとする。」とあるとしている。
(1)教育委員は「推薦順位や優劣」がつけられていない選定候補の中からどのような基準と調査によって採択を行うのか。専門性の高い高校教科において、教育委員が十分な調査研究に基づき採択を行うことが可能か。
(2)採択が教育委員のお好みではなく、客観的基準と調査によってなされたことの説明責任をどのようにして果たすつもりか。

2.「附帯決議」には、「教育委員会は、答申書を参考にしつつ、自ら調査研究を行い、教科用図書を採択するものとする。」とある。しかし、教育委員による調査研究の仕方が全く不透明である。
(1)教育委員の「調査研究」期間を明らかにせよ。教育委員の調査方法を明らかにせよ。


(2)今年度採択対象になる教科書は977点である。その内、今年度新たに検定合格した教科書は71点である。教育委員の調査対象は、採択対象になる教科書すべてか。
(3)大阪市教委には、今年度検定合格した見本本が各1冊ずつしか届いていない。そのような中で、すべての教育委員がどのようにして「自ら調査研究」できるのか。しかも昨年4月に任命された西村委員は、昨年4月~12月まで教育委員会議の出席率が半分にも満たない(29回中13回しか出席していない)。このような状況で、すべての教育委員が責任を持て「調査研究」できると言えるのか。

3.「附帯決議」には、「各学校に置く教科用図書選定調査会による答申と教育委員会による採択の間に、これまで以上に十分な調査研究及び審議の時間を確保するものとする。」とある。5月27日の教育委員会議では、採択の流れとして7月中旬に「教育委員会へ答申」がなされ、7月下旬には教育委員会の採択が行われるとなっている。たった半月の間に、どのようにして「十分な調査研究及び審議の時間を確保」するつもりなのか。具体的に明らかにせよ。

    以上

大阪府教委が高校採択方針を改悪!早急に抗議の声を!

■大阪府教委は、昨年の高校採択で明らかとなった実教日本史外しの教育介入を制度化する方針を決めました。
従来の高校採択に重大な変更をもたらすものです。
5月16日の教育委員会議において「平成27年度使用府立学校教科用図書採択要領」及び、
「教科用図書選定の手引き」が提案され承認されました。
具体的には、府教委は、各学校に対して「府教育委員会が通知する調査研究結果を踏まえ」て「選定」することを要求し、
「選定」段階で府教委の意向を徹底させようとしています。
この「府教育委員会が通知する調査研究」については、何の組織的位置づけも明示されていません。
「府教委調査研究」をだれが、どのような観点で、どのようにして実施するのか、全く不明です。
しかし、6月中旬の教育員会議には、その調査結果が報告されることになっています。
恣意的で政治的な介入になる可能性が極めて強く、公正性・公平性・透明性を欠くものと言わざるをえません。

■府教委は、学校選定への圧力を強める一方で、各学校での調査研究において教員の意見を軽視する方針を打ち出しました。
昨年度の「採択要領」から各学校に「教科用図書選定調査委員会」を組織する規定が消えましたが、今年は「手引き」からも消えています。
しかも「手引き」では「教科担当者全員による協議の上、選定」するとの「留意」事項も消えています。
これらの規定では、校長が「調査研究」にあたり、「教科用図書選定調査委員会」を組織する必要がないことになり、
現場教員の意見を反映しないまま校長の独断、あるいは恣意的「選定」という疑いを持たれる事態が生じかねない制度となっています。

■大阪府教委は3月の教育委員会議において「大阪府立高等学校等の管理運営に関する規則」を改定し、
「高等学校において使用する教科用図書は、・・・校長の選定を踏まえて採択する」との規定をわざわざ追加しました。
5月の教育委員会議の決定は、これを踏まえたもので、
府教委の採択権限を明確にし、学校の「選定」段階に深く介入しようとするものです。

大阪の会として、今日(23日)府教委に要望書・質問書を提出しました。
各地から大阪府教委に対して新たな採択方針への抗議の声を届けてください。

■今年度の大阪府教委の高校教科書についての「採択要領」「手引き」
http://www.pref.osaka.lg.jp/attach/5181/00153525/g2.pdf

■大阪府教委への要望先

大阪府教委 高等学校課 教務グループ
電話:06-6946-2387  Fax:06-6944-6888
メールは「お問い合わせはこちら」からできます。
http://www.pref.osaka.lg.jp/kotogakko/

■大阪の会から提出した要望事項と質問事項です。

【要望事項】
1.貴教育委員会は、「府教育委員会が通知する調査研究」をやめること。
2.貴教育委員会は、学校「選定」過程に教員による「教科用図書選定調査委員会」を明確に位置づけ、その調査報告を重視して教科書の「選定」をおこなうよう通知すること。
3.貴教育委員会は、各学校の教科書「選定」を尊重した採択を行うこと。
4.貴教育委員会は、「実教日本史」採択高校に指示したような「補充教材」の強制をやめること。

【質問事項】
1.各学校が「選定」する教科書は、文科省の検定を合格したものの中から選ばれる。各学校は、学校の教育方針や生徒の現状をふまえて教科書の「選定」を行っている。従って府教委は、学校が「選定」する教科書を採択するのは当然のことである。
 府教委の「採択要領」「手引き」には「府教育委員会が通知する調査研究」について明確な説明が全くない。しかも、府教委の予定では6月中旬には調査結果が報告されるとしている。教科書の調査研究は、文科省の通知にもあるとおり公正性・公平性・透明性の徹底が求められる。以下の項目について具体的な説明を求める。
(1)「府教育委員会が通知する調査研究」は、昨年度の「全冊調査」と同様のものなのか。違うのであればどのように違うのか、明らかにすること。
(2)今年度の調査の観点は、昨年度の「全冊調査」にある「教科書点検のポイント」と同様のものなのか。違うのであればどのように違うのか、明らかにすること。また、それはだれがどのようにして決めているのか。
(3)「府教育委員会が通知する調査研究」をするための独自の調査機関を設置するのか。調査員はどのような基準で、どのような人物を選ぶのか。それらを規定した「設置要項」等は存在するのか。
(4)文科省の「高等学校用教科書目録」には、今年度採択対象となる検定教科書は977点にのぼる。これだけの大量の教科書を、1ヶ月という期間に、どのようなスケジュールと調査体制でのぞむつもりなのか。

2.府教委は、各学校に対して「府教育委員会が通知する調査研究結果を踏まえ」て「選定」するように指示している。「踏まえて」とは、どういう意味なのか。単に参考にすることと理解してよいのか。

3.なぜ、各学校に「教科用図書選定調査委員会」を設置するように指示しないのか。なぜ、「手引き」の中の「各教科の使用教科書の選定」の項目で「教科担当者全員による協議の上、選定」するとの「留意」事項を削除したのか、その理由を説明せよ。

4.学校での「選定」にあたり、学校教員の意見はどのようにして反映していくつもりか。ILO・ユネスコの「教員の地位に関する勧告」では、教員の専門職性にかかわって「教育職は専門職としての職務の遂行にあたって学問上の自由を享受すべきである。教員は生徒に最も適した教材および方法を判断するための格別な資格を認められたものであるから、承認された枠内で、教育当局の援助を受けて教材の選択と採用、教科書の選択、教育方法の適用などについて不可欠な役割を与えられるべきである」と基本的な考え方を示している。つまり、教員が主体的に教科書採択に関わることの重要性が述べられている。今回の制度変更に当たり、ILO・ユネスコの「教員の地位に関する勧告」の上記の指摘を重視しているのか。
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